アウシュヴィッツで戦慄の実験を行った医師の半生を描く『死の天使 ヨーゼフ・メンゲレ』2月27日公開決定

アウシュヴィッツ収容所で戦慄の実験を行い、「死の天使」と呼ばれたナチスの医師ヨーゼフ・メンゲレの知られざる潜伏生活を描いた映画『The Disappearance of Josef Mengele(英題)』の邦題が、『死の天使 ヨーゼフ・メンゲレ』に決定した。本作は2025年カンヌ国際映画祭に正式出品された衝撃作で、2月27日(金)より全国公開される。このたび、ポスタービジュアルも公開された。
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原作は、フランスで最も権威ある文学賞の一つであるルノードー賞を受賞したオリヴィエ・ゲーズの世界的ベストセラー小説「ヨーゼフ・メンゲレの逃亡」(東京創元社・創元ライブラリ刊)。これを『LETO -レト-』などのキリル・セレブレニコフ監督が映像化した。
物語は、終戦後に極秘ルート“ラットライン”を使って南米へ逃亡したメンゲレの潜伏生活に焦点を合わせる。複数の偽名を使い、イスラエル諜報機関モサドの追跡を逃れながら30年間にわたり罪から逃げ続けた男の狂気を、アウシュヴィッツでの過去をカラーで、現在をモノクロ映像で交錯させながら冷徹に描き出す。
主人公のヨーゼフ・メンゲレを演じたのは、アウグスト・ディール。その鬼気迫る演技と圧倒的な存在感は、各映画祭や評論家から高く評価されている。
公開されたポスタービジュアルには、鏡の前で怪訝な顔をしている逃亡中のメンゲレが収められている。白黒の室内に対し、鏡の中の姿はかつての栄光を思わせるように彩られているが、肉体とタイトルロゴはぼやけて消えていくようなデザインになっており、追跡を逃れ続ける彼自身を表現しているかのようだ。
日本公開に際し、セレブレニコフ監督がメッセージを寄せた。監督は「本作は、戦争によって魂を破壊された人間の内面では一体何が起こるのか? を描いているのです」と作品の核について語っている。
映画『死の天使 ヨーゼフ・メンゲレ』は2月27日(金)よりシネマート新宿、シネスイッチ銀座ほかにて全国公開


