吉沢亮、2025年は「すごく血を求めているな」 憧れのキネ旬ベスト・テンで主演男優賞受賞!

俳優の吉沢亮が19日、Bunkamuraオーチャードホールにて開催された映画雑誌「キネマ旬報」による映画賞「第99回キネマ旬報ベスト・テン」表彰式に出席。同賞主演男優賞に選出された吉沢は、映画『国宝』の1か月後に『ババンババンバンバンパイア』の撮影に入ったときの心境を語っていた。
吹替えナシで歌舞伎俳優を演じ切った『国宝』と、450歳の美しきバンパイアを好演した『ババンババンバンバンパイア』の2作品で主演男優賞を受賞した吉沢。「大変歴史のあるキネマ旬報さんの賞をいただけまして、非常に光栄でございます」とあいさつすると「キネマ旬報さんの、映画を愛する皆様の鋭い目線で選出されるこの賞は、やはり役者として非常に憧れがありました。今日、このような場に立たせていただけたこと、そして作品として評価していただけたこと、非常に嬉しく思います。監督をはじめ、スタッフの皆様、キャストの皆様と共にいただけた賞だと思っております」と感謝を述べる。
ここで司会者から「いくつもの主演男優賞を受けられて、本当に素晴らしいと思います。そのたびに『国宝』のお話を何度も聞かれているかと思いますので、そこで私はあえて『ババンババンバンバンパイア』、こちらのお話も伺いたいと思っております」と話を振ると、吉沢はニヤリ。
『ババンババンバンバンパイア』は、奥嶋ひろまさの人気漫画を実写化したラブコメ。銭湯のひとり息子である李仁(板垣李光人)の「18歳童貞の血」を求め、銭湯で住み込みで働きながら李仁の成長と純潔を見守る450歳のバンパイア、森蘭丸(吉沢亮)。そんなある日、李仁がクラスメイトの葵(原菜乃華)にひと目ぼれしたことから、蘭丸は李仁の恋の成就=童貞喪失の危機を回避すべく奮闘する……というストーリー。
『国宝』の撮影が終わってから『ババンババンバンバンパイア』の撮影までは約1か月しかなかったという吉沢は「最初はだいぶ長いこと『国宝』に全てを捧げていたので、1か月後に別の作品か……と。『ちょっと休みたいな』とか『何で受けちゃったのかな』と思ったりもしたんですけど」と苦笑いを浮かべると「やっぱり『国宝』で色々な大変な思いをした後の『ババンババンバンバンパイア』だったので『バババ』が楽しすぎちゃって。解放されたというか、自由すぎて、結構楽しみながらやらせていただきました」と振り返った。
振り幅の多い2作品が同じ年に公開された。吉沢は「僕は、作品に出させていただく基準として『色んなものをやりたい』という思いがやっぱりあります。『国宝』も『ババンババンバンバンパイア』も、どっちもやっていて楽しいですし、自分が観て楽しいと思える作品をやりたいという思いがあるので。今後もジャンルなどにこだわらず、色んなことに挑戦したいなと思っています」と意気込みを語っていた。
また両作品を観てくれたファンから「今年の吉沢亮は血を求めすぎ」という感想をもらったという吉沢。『国宝』は歌舞伎界の血筋を巡る物語、『ババンババンバンバンパイア』は18歳童貞の血を求めるバンパイアの物語ということで、吉沢は「すごく血を求めているなと改めて思いましたね」と発言して会場を笑わせていた。
『国宝』は、吉田修一の同名小説を『フラガール』『悪人』などの李相日監督が映画化。極道の息子として生まれながら歌舞伎役者の家に引き取られた吉沢演じる喜久雄が、歌舞伎界のしきたりや伝統に苦悩しがらも、稀代の女形として才能を開花させていく50年を描く。2025年6月6日に封切られると、3時間近くの上映時間にも関わらず口コミで評価が広がり、邦画実写映画ナンバー1の興収を記録。公開から255日間で、観客動員1415万人、興行収入200億円を突破し、公開から37週を数えても、いまだに映画ランキングでベスト10に入るロングランヒットとなっている。
「キネマ旬報」は、1919年(大正8年)に創刊され、ベスト・テンの選出は1924年度(大正13年)に始まった。ベスト・テン及び各賞の選考者は、映画を多く見ている者に厳しく限定され、2025年度は映画評論家、ジャーナリストなどのべ141名で行われた。(磯部正和)
第99回キネマ旬報ベスト・テン受賞結果
日本映画監督賞 李相日『国宝』により
日本映画脚本賞 奥寺佐渡子『国宝』により
外国映画監督賞 ポール・トーマス・アンダーソン 『ワン・バトル・アフター・アナザー』により
主演女優賞 シム・ウンギョン『旅と日々』により
主演男優賞 吉沢亮『国宝』ほかにより
助演女優賞 伊東蒼『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』により
助演男優賞 佐藤二朗『爆弾』ほかにより
新人女優賞 鈴木唯『ルノワール』により
新人男優賞 黒崎煌代『見はらし世代』ほかにより
読者選出日本映画監督賞 李相日『国宝』により
読者選出外国映画監督賞 ポール・トーマス・アンダーソン 『ワン・バトル・アフター・アナザー』により
読者賞 秦早穗子 連載『シネマ・エッセイ 記憶の影から』により
日本映画ベスト・テン第1位 『旅と日々』
外国映画ベスト・テン第1位 『ワン・バトル・アフター・アナザー』
文化映画ベスト・テン第1位 『よみがえる声』


