『ゴールデンカムイ』原作者、実写化のために率先して原作改変 「原作が劣って見えるのでは」とジレンマも

映画『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』の公開記念舞台挨拶が14日に都内で行われ、原作者の野田サトルが原作改変にまつわるエピソードなどを綴ったメッセージを寄せた。この日は主演の山崎賢人(※崎はたつさき)、山田杏奈、眞栄田郷敦、矢本悠馬、玉木宏、舘ひろし、片桐健滋監督が来場した。
野田の漫画を実写化する劇場版第2弾。明治時代後期の北海道・網走を舞台に、“不死身の杉元”と呼ばれる日露戦争帰りの元兵士・杉元佐一(山崎)とアイヌの少女・アシリパ(※リは小文字)(山田)、鶴見篤四郎陸軍中尉(玉木)など、それぞれの思惑を持つ人々が、アイヌから奪われた金塊の争奪戦を展開する。
本作を鑑賞した野田から届いたメッセージをMCが代読。その中で野田は、原作は約9年前に連載していた漫画ということもあり、「脚本については納得いくまで意見を出させていただきましたし、今ならこうするというアイデアも提案しました。長い原作のエピソードの一部を切り取った1本の映画作品として成立させるために山場を作るべく、わたしの判断で大きな変更をさせてもらいました」と明かし、「あまり実写を洗練させてしまうと、原作が劣って見えるのではないかというジレンマもありました」と吐露する。
また、「笹の生い茂る山の中で、男性陣が“きゃんたま”を揺らしながら戦えないという制約もあり、その場面の代案を出さなければいけないという事もありました。そういう事が実写に負けない部分でもあると感じ、原作者としては納得しています」とも打ち明ける。そして、「わたしがこういったお話をさせていただいたのは、実写版の改変を自分の手柄にしたいわけではありません。原作からのファンの皆さんにも、違いを含めて素直に楽しんでいただききたいという思いからです。とにかく良くできています。人生楽しんだもん勝ち。お祭りだと思って、ぜひ観ていただけたらうれしいです」と呼びかけた。
片桐監督は「改変は大きく三つあった」と話し、「みんなが森へ逃げるとき、裸の大渋滞になって“きゃんたま”が危なかったりするので、みんなが服を取り間違えるのはどうか」「アシリパ、杉元、白石(矢本)がシャボンの下でマキリを受け渡すシーンは、映画の最後として3人を描くなら、そういう形の改変はいいんじゃないか」「『俺は不死身の杉元だ!』と杉元が台詞を言う場所は、映画のダイナミズムだったら、あそこがいいんじゃないか」などと野田と話し合ったことも紹介した。
山崎は「うれしいですね。映画の1作目の時から野田先生も応援してくれているというか、実写映画を作る上で、すごくうれしいことをいっぱい頂いて、それがすごく力になりました」としみじみ。最後に「1作目の映画、ドラマを皆さんに楽しんで愛してもらったからこそ、この映画が作れたと思っております。いいなと思ったら、どんどん『ゴールデンカムイ』という祭りを広げていってもらえたらと思います」とアピールした。(錦怜那)
映画『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』は公開中


