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『ウィキッド』「ワンダフル」改変の理由 「グリンダはあの場にいなければならなかった」

映画『ウィキッド 永遠の約束』より
映画『ウィキッド 永遠の約束』より - (C) Universal Studios. All Rights Reserved.

 映画『ウィキッド ふたりの魔女』に続き、第2部にして完結編『ウィキッド 永遠の約束』のメガホンを取ったジョン・M・チュウ監督がインタビューに応じ、ミュージカル楽曲「ワンダフル」の歌い手に変更を加えた理由や、実際にジェットコースターを建設したという撮影の舞台裏を語った。

【画像】超仲良しな来日時のアリアナ・グランデ&シンシア・エリヴォ

 「オズの魔法使い」に登場する“悪い魔女”エルファバと“善い魔女”グリンダの知られざる友情を描いた人気ブロードウェイミュージカルを、2部作で映画化した本作。「ワンダフル」は、オズの魔法使い(ジェフ・ゴールドブラム)がいかにして自分がワンダフルな存在となったのかを明かしつつ、一度は決別したエルファバを仲間に引き入れようと魅力たっぷりに歌うナンバー。舞台版ではオズの魔法使いとエルファバの二人が歌う楽曲だが、映画版ではそこにグリンダ(アリアナ・グランデ)が加わっている。

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 チュウ監督はこの改変について、「僕自身、なぜエルファバが『ディファイング・グラヴィティ』の後でありながら、一瞬だとしても魔法使いに説得されて仲間に入る気になるのかという点に疑問を感じていた。彼女は『どんな魔法使いだってわたしを引きずり下ろせやしない』と言い切った直後なのに、彼がそんな簡単に彼女を翻意させられるのか? と。僕にはどうしても納得できず、映画では、観客がそれを信じられるようにしなければならないと思っていた」と長年の疑問を解消することが原動力となったと明かす。

 「そこで、エルファバのような人物を納得させるには何が必要かを掘り下げていった。主人公を愚かに描くわけにはいかないからね。そうしてたどり着いた結論は、彼女を説得できる唯一の人物はグリンダだ、ということだった。僕たちは『彼女はあの場にいなければならない』と考え、舞台版では出てこない彼女をあのシーンに登場させた。『ワンダフル』の魅力は、グリンダと魔法使いの二人によって共有されるべきだというアイデアに行き着いたんだ」

 「ただし、それは本当に“ワンダフル”でなければならなかった。『ああ、これなら(魔法使いの仲間になっても)大丈夫かも』と観客をも納得させる必要があったから」。そのため、時代を超越した物語やクラシックなハリウッドミュージカルを想起させるようなシーンにすることを目指し、チャールズ・チャップリンや『雨に唄えば』といった作品の要素を取り入れたという。

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 「オズの魔法使いのセリフに『真実ってのは、事実や理屈のことじゃない。単に、皆がそうだと合意したものが“真実”なんだよ』というものがある。これは20年以上前に書かれたものだけど、今ほどその言葉が切迫感をもって響く時代はないと思う」とチュウ監督。「(夢のようなミュージカルシーンを描いた後で)彼に赤裸々な真実を語らせることで、その雰囲気を一変させたんだ。『魔法使いが嘘をついていると伝えても誰も信じやしない。なぜなら人々は自分が騙されていると知りたくないから』と言わせることでね。この“子供のようなチャーミングさ”と“大人になって直面する赤裸々な真実”の組み合わせという、ナンバーの中にある対立を描くのは本当に楽しい作業だった」

 この曲にはグリンダによる「アンリミテッド(Unlimited)」のリプライズも新たに加えられ、エルファバ(シンシア・エリヴォ)とグリンダが初めて箒に乗って飛び回るシーンも描かれた。「これは第1部でできなかったことで。僕にとってあのシーンは、グリンダが『エルファバ、あなたはいろいろな方法を試してきたし、おそらくあなたの言うことは正しい。でも、今のあなたのやり方は全くうまくいっていない。わたしたちと一緒なら、実際にそれを実現させられる』と言っているというものなんだ。こうした要素のすべてが、観客がグリンダと魔法使いを信じられるようにするための仕掛けだった」

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ウィキッド 永遠の約束
巨大セットを建設!

 セットも壮大な規模だ。巨大なオズの顔の正面と、仕掛けが施された裏側、その両方のセットが実際に丸ごと制作され、シンシアとアリアナが乗るジェットコースターまで建設された。「彼女たちは巨大な装置の上に座っていて、それが地上4.5メートルか6メートルくらいの高さまで二人を運び、ぐるっと一周して、それから二人を降ろす仕組みなんだ。だから、ポストプロダクションではジェットコースターの実際のパーツを消す作業が必要だった」

 「二人がそこに座っている様子をあの空間の中に実際に作ったのは、かなりすごかったよ。玉座の間にある点滅するライトも、すべて実際にその場にあったしね。メリーゴーランドのような感じで、二人が回転しながら、彼が紡ぎ出す不思議な魅力に誘惑されていく様子を描きたかったんだ」

 「仕掛けもすべて本物だよ」とチュウ監督は胸を張る。「例えば、彼がグリンダに布を被せて彼女が消えるマジック。彼が布を被せると、彼女はデスクの下に空けておいたスペースに入り、本棚を通り抜ける。彼女の姿は見えなくなるけど、カメラはカットすることなく、彼が目玉と一緒に歌い続けるのを追う。その目玉も、実際に人々がリモコンを使って音楽に合わせて動かしていたんだ。そしてバン! と棚が開くとグリンダが現れる。それは、実際に彼女がそこに戻るためにステージを端から端まで走ったから(笑)。 観客を喜ばせるような昔ながらのマジックの雰囲気を出したかったんだ」とこだわりを明かしていた。(編集部・市川遥)

映画『ウィキッド 永遠の約束』は公開中

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