高橋文哉×戸塚純貴×渡邊圭祐、実写『SAKAMOTO DAYS』激闘を振り返る!心が読めない共演者も激白?

「週刊少年ジャンプ」連載の大人気コミックを目黒蓮主演で実写映画化した『SAKAMOTO DAYS』。本作で、伝説の元殺し屋・坂本太郎(目黒)と共に戦う仲間たちを演じた高橋文哉と戸塚純貴、さらに高橋と激しいバトルを繰り広げた渡邊圭祐が、ハードな本格アクションから福田雄一監督ならではのコメディシーンまで、撮影の裏側や3人の仲の良さが伝わるエピソードをたっぷりと語った。(取材・文:磯部正和)
【画像】美しすぎる…高橋文哉&戸塚純貴&渡邊圭祐『SAKAMOTO DAYS』インタビュー撮りおろし<9枚>
原作のイメージを大切にした役づくり
『SAKAMOTO DAYS』は、伝説の元殺し屋で、現在は「坂本商店」のふくよかな店長となった坂本が、愛する家族と日常を守るため、迫りくる刺客たちと戦うアクションコメディー。高橋は人の心が読めるエスパー・朝倉シンを、戸塚は凄腕のスナイパー・眞霜平助を、渡邊は透明スーツを操る勢羽夏生を演じる。
ーーそれぞれが演じた役について、どのようなアプローチをされましたか?
高橋文哉(以下、高橋):原作を読んで感じた「シンの愛せる部分」を、実写にすることでより伸ばせればと考えていました。アニメもしっかり観させていただいて参考にしつつ、主に意識したのは仲間思いであるシンの心情や表情の変化です。
戸塚純貴(以下、戸塚):福田雄一監督の世界観と『SAKAMOTO DAYS』の相性はかなり良いと感じていました。平助というキャラクターのまっすぐさや、戦う時と仲間といる時のギャップはわかりやすく表現しつつ、映像にした時にクスッとできるような柔らかい役回りを意識しました。いつもの福田組の面白いシーンと、シリアスでかっこいいアクションのハイブリッドができたらなと臨んでいました。
渡邊圭祐(以下、渡邊):勢羽は効率を求め、すべてを俯瞰して見ているような現代的なキャラクターです。ギアが一段抜けているような、省エネなイメージだったので、アクションでも熱量が出ないように常に意識していました。激しく動いても声を出さないし、息も切らさない。原作のイメージを壊さず、元の世界観を絶対に大事にしながら、自分なりに演じる意義を見出そうとしていました。
笑いのプレッシャーとアクションの裏側
ーー原作を大切にしながらの役づくりでしたが、福田組の現場ならではのプレッシャーはありましたか?高橋さんは福田組初参加ですね。
戸塚:福田監督は「絶対にふざけさせないキャラクター」を作るので、その役回りが誰に向けられるかで変わってきますね。あと福田監督ってアクション現場ではアクション監督にすべてをお任せしているんです。
高橋:現場で「めっちゃかっこいい!」と言ってくださいました。OKでもないのに「圭祐くん、文哉くん、めっちゃかっこいいよ!」と。そこはありがたかったです。
渡邊:監督が良いって言っているなら間違いない、みたいな。
戸塚:スタッフさんや各部署のプロに対する絶対的な信頼があるから、すべてを任せられるんだと思います。これは本当に福田組ならではですよね。
ーー戸塚さんは間やコミカルさを求められるキャラクターでしたが、監督からの演出は?
戸塚:そういうシーンこそ、何も言ってこなかったりします。ただ、コメディーやコミカルなシーンはかなりこだわっているので、福田さんがご自身で見本を見せてくれるんです。それが面白くて「やめて」って思うし、それを超えなきゃいけないというプレッシャーはありますね。
渡邊:ずるいのが、ご自身で一番笑うじゃないですか。笑い声が高くて響くから、みんなも釣られて笑っちゃうんですよ。
ーー渡邊さんは前回参加された作品(『ブラックナイトパレード』)に引き続き、コミカルなパートではない役回りでしたね。
渡邊:今回も笑ってはいけない役でした。ボケもしないし、相手がボケていても全然効いていないツンとした役回りです。だからこそ、もし次にすごくボケる側に回ったら「どうしよう」っていう怖さはあります。皆さんが頭をフル回転させて苦戦している姿を見ていたので。
ーー高橋さんは初参加の福田組はいかがでしたか?
高橋:僕は「ふざけさせない側」の人でした。その特性を知らないまま現場にいたので、最初は「見捨てられている可能性があるな……」と不安で(笑)。目黒さんがボケた時に少しやってみたりしたのですが、どうやら違うぞと。シンはかっこいいキャラクターであってほしいという監督の思いを理解してからは、負い目を感じなくなりました。
極狭空間での激闘と“透明人間”との戦い
ーークライマックスのバトルシーンについてお聞きします。渡邊さんはかなりアクション練習に参加されたそうですね。
渡邊:今回は刀ではなく素手でのボクシングスタイルだったので、手の動きが早くて、文哉くんと踏み込みやスピード感を合わせる必要がありました。
ーー限られた空間でのアクションは戦いづらそうでした。
渡邊:戦いづらかったですね。練習で想定していたよりも、本番のセットはさらに狭かったんです。
高橋:僕は勢羽戦、タツ戦、坂本戦、陸戦とずっとアクションが続いていました。中でも勢羽戦が一番大変だと言われていて、練習では跳び箱を両サイドに置いて狭さを再現したのですが、本番はその半分の狭さでした。手で掴んで逆上がりができるくらいの幅しかなくて、体を斜めにしないとすれ違えないくらいで。
渡邊:想像以上に狭い空間でしたが、意外とサクッと終わったイメージがあります。
高橋:数か月かけて毎日動画を見て練習したアクションを、数日で撮り終えた時に、儚さをすごく感じましたね。この瞬間に込めないともう次はないという、銃口を向けられているような感覚があって。日々悔しかったですし、クランクアップするまで楽しさは一切感じなかったですが、出来上がったものを映画館で観た時に「楽しかったな」と不思議に思えました。役者さんたちがアクションに惹かれる理由がわかりました。
ーー出来上がった映像はすごいスピードでしたね。戸塚さんはどうご覧になっていましたか?
戸塚:僕はスナイパーとしてスコープを覗く芝居をしていたのですが、本物のスコープなので本当によく見えるんです。両目を開けて見ていると、スコープ越しの景色と肉眼の景色が1つになって目の前に見えてきて。「アハ体験」みたいで面白くて、アクションよりもそっちに感動していました(笑)。
ーー(笑)。渡邊さんの演じた勢羽は透明になる設定ですが、そのアクションはいかがでしたか?
高橋:僕は撮影を3回やっているんです。僕が見えないバージョンと見えているバージョンがあって。練習の時に「本当に見えない状態でやるとリアルになるんじゃないか」と言って目をつぶったら、圭祐さんに当たってしまったことがありましたよね。
渡邊:あったね、1発ね(笑)。
戸塚:そんなことしたの?
渡邊:僕が透明になる設定でCGの処理があるため、文哉くんが1人で「僕に殴られた」というお芝居をしてくれるんです。実際には僕がいない状態で、殴られて、殴り返そうとしたらまた右から殴られて、というのを文哉くんが1人で手を覚えてやっていました。あの仕掛けと苦悩は僕らにしかわからないですよね。
一番心が読めないのは誰?
ーーシンの「心が読める」能力にちなんで、今回の出演者の中で、最も何を考えているかわかりづらかった方は誰でしたか?
戸塚:俺は現場では二人(高橋と渡邊)にしか会ってなかったけれど、二人ともわかりやすくて丸見えだったな(笑)。
高橋:ここ最近じゃないですか、わかりやすくなったの。僕は全員に会っていますけれど、戸塚さんが一番わかりづらいかもしれません。
渡邊:僕も戸塚さんが一番読みづらいかもしれないです。ベースがひょうきんな方だからこそ「本当は違うんじゃないか?」って。ビジネスひょうきんというか(笑)。
戸塚:みんな撮影中と今が全然違うからね。なんとなく二人のことは見えてきているよ。
高橋:お二人とは年が離れているのですが、ふざけてもいいお兄さんたちというか。すごく大好きです。
ーー他のキャストの方で、読みづらい方はいましたか?
高橋:北村匠海さんとかはどうですか?
渡邊:何回かお会いして共演もしているんですけど、読めないですね。毎回「初めまして」のテンションになります。大人っぽいというか、ずっとテンションが変わらないです。
戸塚:みんなが数か月撮影している中に、匠海くんは2日間だけポンと来て、しかも重要なキャラクターを背負っていましたからね。福田組も初めてだろうし、大変だろうなとは見ていて思いました。
ーーシンを演じたことで、高橋さんご自身も人の心が読めるようになった感覚はありますか?
高橋:シンのおかげで、現場で人のことをすごく観察するようになりました。スタンバイの時に「あの人、疲れているな」とか。助監督さんに「寝られています?」と聞くと「寝られてないんだな」って正解が出たりして。
渡邊:僕もこの間、純貴さんが疲れているなと思ったから、夜中に「早く寝ろよ」ってLINEしてあげました(笑)。
戸塚:普通に何回かやり取りしていたんですけど、変な時間に「早く寝ろよ」って来るから「お前も早く寝ろよ」って返して。
渡邊:「気持ち悪いよ、おっさん同士で」っていうやり取りをしていましたよね(笑)。
本格的なアクションへのストイックな努力と、福田組ならではのコミカルな演出に対するプレッシャー。真剣に役と向き合う姿勢の合間に見せる3人の飾らない掛け合いからは、互いへの深い信頼と現場の温かな雰囲気が伝わってくる。圧倒的なアクションと笑いが融合した唯一無二の世界観が堪能できる。
映画『SAKAMOTO DAYS』は全国公開中
高橋文哉:ヘアメイク・TOKITA/スタイリスト・鴇田晋哉
戸塚純貴:ヘアメイク・上野知香/スタイリスト・ 森大海(AGENCE HIRATA)
渡邊圭祐:ヘアメイク・木内真奈美/スタイリスト・岡本健太郎


