『スーパーガール』脚本家、冒頭からヒーローらしからぬ一面を描く狙い

DCスタジオ新作映画『スーパーガール』(全国公開中)の脚本を執筆したアナ・ノゲイラがリモートインタビューに応じ、冒頭シーンに込めたこだわりを明かした。
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スーパーマン/クラーク・ケントのいとこであるカーラ・ゾー=エル(ミリー・アルコック)の活躍を描く本作。幼い頃に故郷のクリプトン星を失ったカーラは、スーパードッグの愛犬クリプトを唯一の心のよりどころとしており、さまざまな惑星を転々としながら自由な暮らしを送っている。
映画冒頭では、飲んだくれのカーラと破天荒なクリプトの堕落した生活が映し出される。二人が暮らす宇宙船の中は散らかり放題で、地球で活動するクラークの丁寧な暮らしとは正反対の生活態度だ。
アナ曰く、スーパーヒーローらしからぬ一面を最初に描くのは彼女の狙いだったという。「私たちは観客に『カーラが今どんな状態にあるのか』、宇宙の片隅での彼女の『放浪者のような生活』がどんなもので、なぜそんなことをしているのかを理解してもらいたかったのです。地球上のあらゆるものの影響を必ずしも受けないクリプトン人にとって、宇宙の果てにはたくさんの娯楽がありますから」
カーラにとって、愛犬クリプトは最も大切な存在だ。冒頭のシーンで二人の固い絆を見せることもアナのこだわりだった。「多くの人が自分のペットとそうであるように、彼女のクリプトに対する愛と、お互いがどんな存在であるかを描くことで、二人がどれほど深く固い絆で結ばれているかを紹介したかったんです。そうすれば、映画の中で事件が起きた時に、クリプトが彼女にとってどれほど大切な存在であるかが、観客にもしっかり伝わります」
そんなカーラのことを、地球にいるクラークはいつも心配している。昨年公開の『スーパーマン』に続いて登場するクラークの描き方について、アナは同作の監督・脚本を務めたジェームズ・ガンと常に話し合いをしながら固めていった。
「ジェームズと私は、スーパーマンというキャラクターの理解や、彼がカーラの周囲でどう振る舞うか、どう彼女のメンターになるか、そして(自由奔放な)カーラに比べて『彼がどれほど堅物に見えるのか』といった部分で、同じ認識を共有できていたと思います。幸運なことに、私が初稿を書き終えた後に『スーパーマン』の脚本を読ませてもらう機会がありました。そのため、『スーパーマン』が完成する前段階から、ジェームズが与えた特徴を理解することができて、自分の脚本と調和させることができたと感じています」
そんなアナは、DCスタジオが開発する『ワンダーウーマン』新作映画の脚本も執筆することになっている。アナは、詳細は話せないと前置きしながらも「すべての作品において私のガイドラインとなっているのは、物語はキャラクター自身と、彼らが置かれた状況から生まれるということです。物語の大筋や派手な見せ場を最初に決めるのではなく、キャラクターたちが『今置かれている場所』に寄り添い、彼らを心の旅路へと連れ出します。カーラの物語もワンダーウーマンの物語も、そのようなアプローチを大切にしています」と語っていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)


