西島秀俊、観客の思い込めた言葉に感極まる『時には懺悔を』初日に「胸がいっぱい」

観客の言葉に真剣に聞き入る西島秀俊
観客の言葉に真剣に聞き入る西島秀俊

 俳優の西島秀俊が28日、TOHOシネマズ日比谷で行われた映画『時には懺悔を』初日舞台あいさつに、共演の満島ひかり宮藤官九郎柴咲コウ、そして中島哲也監督と共に登壇。映画を観たばかりの観客から直接感想を聞いた西島が、感極まる場面も見られた。

西島秀俊、探偵役で圧巻『時には懺悔を』場面写真<6点>

 本作は、『告白』などの中島哲也監督が、打海文三のミステリー小説を実写映画化。それぞれに過去を抱えた大人たちが、今を懸命に生きる少年との出会いを通じて人生の活路を見いだす。西島は殺人事件を追う探偵の佐竹を演じている。

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 満員の客席を見渡した西島は「映画は観客の皆さんに観ていただくことで完成するとよく言われますが、この映画は本当にそういう映画だと思っていて、皆さんがどういうふうにこの作品を観てくださるのか、今すごく緊張しているところです」とあいさつ。

 この日は、映画を観た人たちから寄せられた感想がパネルに記載されており、西島は「自分の心をすべて持っていかれるというか、観終わった後のなんとも言えない余韻がいつまでも残っているのです」というコメントをピックアップすると「僕も観終わった後、言葉がうまく出てこなくて。『あれ、なんでこのカットで涙がこぼれるんだろう』という、自分でもちょっと不思議な感覚を持った覚えがあります」と一面的に説明できない、奥行きのある作品であることを紹介した。

客席に自らマイクリレー西島秀俊

 とにかく「観た人の感想が聞きたい」という登壇者たち。そこでこの日は、映画を観終わったばかりの人に感想を聞くコーナーも設けられた。西島から直接マイクを渡された観客の一人は「自分にも重い発達障害と精神的な問題があって、ずっと病院にお世話になっている子供がいます」と切り出すと、小学生のころは「僕は障害を持って生まれてきても幸せだったよ。お父さんとお母さんの顔を見られたし、海や空を見ることができたから」と言っていた子供が、社会人になって初めて「僕は障害を持って生まれたくなかった」と発言したことを明かす。

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 神妙な面持ちでその言葉を聞いていた西島は、その後「障害を持ちながらも、小さな幸せを重ねながら生きていらっしゃるお父さん、お母さんが世の中にたくさんいるんだということを、今日、この映画を観て初めて知りました。あんなにたくさんの子たちにカメラが向いたことが本当に価値のある、素晴らしい作品だったなと思いました」という感想を受け、自身も温かい笑顔に。

 舞台に戻った西島は、感極まった様子で、言葉に詰まりつつも「素晴らしい感想をいただいて胸がいっぱいです」と紡ぐと「この映画の登場人物は、小さな命のおかげで光をもらって人生が動き出します。僕も役を通して、その光をもらったと思っています。この映画を観てくださった観客の皆さんの人生にも、その光が届くことを心から願っています」と作品に詰まった思いを語っていた。(磯部正和)

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