『DIGGER/ディガー』役づくりも特殊だった キャスト全員でキャラ構築「脚本を受け取ってすぐリハーサル」

トム・クルーズ主演最新作『DIGGER/ディガー』(全国公開中)の主要キャストであるザンドラ・ヒュラーとリズ・アーメッドがリモートインタビューに応じ、これまで参加した作品の中でも「最も大胆」だという本作に惹かれたポイントを明かした。
『DIGGER/ディガー』は、利益を上げることしか眼中にない傲慢な石油会社のCEOディガー・ロックウェル(トム)を主人公とする大惨事コメディー。欲深い行動によって“地球の大陸半分が水没する”という前代未聞の危機が到来し、自らその尻ぬぐいを命じられたディガーが大混乱を巻き起こす。ザンドラはディガーの妹エマ、リズは科学者のガネシュを演じた。
観客の予想を覆す驚きの展開が待ち受ける本作。ザンドラは「脚本の中にはたくさんのサプライズが散りばめられていて、そのスピード感や大胆さ、ユーモアの豊かさに何度も爆笑し、息を呑みました。ストーリーや、折り重なる複数のドラマに組み込まれたすべての要素に惹き込まれました」と完成度の高い脚本に驚きを隠せなかったという。
リズも「脚本を読んだ時に感じたことは、みなさんが映画を観て感じることとすごく似ていると思います。『こんな作品は今まで観たことがない』という感覚です。本当に大胆でオリジナルで、何より最高に面白い」と続ける。「私はコメディーに深いリスペクトを抱いています。普通なら言えないようなことも言えるし、真実を突くことができる、より誠実になれる瞬間があるからです。『DIGGER』はまさにそれを体現しています。間違いなく今まで観た中で最も大胆な映画の一つだと思います。脚本を読んでいた時も、全く同じことを感じていました」
また、ザンドラは『DIGGER/ディガー』の世界観に最も惹かれた理由について、「演者として『その世界の中にいたい』というよりも、『その世界について語り合ったり、観察・分析したい』ということに強く惹かれたのだと思います。それが『DIGGER/ディガー』という作品の最大の魅力なんです」と力を込めた。
役づくりも、ほかの作品とはアプローチ方法が異なったという。「普段なら、役と心身の奥深いレベルで繋がることが理想です。言葉では説明できない、一種の秘密のような繋がりです。でも今作は、まったく正反対の外部からアプローチを始めた感覚でした。衣装やウィッグを存分に活用し、作品全体で目指すトーンを基準にして役を固めていったんです」
「もちろん、キャラクターの内面的な視点もありますが、それがスタート地点ではありませんでした。一人でじっくり準備するというよりは、撮影現場でのリハーサルや衣装合わせを通して『これがどう機能するか』を全員で模索していきました。自分自身の内面に入り込んで自分探しの旅をするというよりは、物語やキャラクターの構造や関係性をみんなで作り上げていくプロセスで、それがとても新鮮で楽しかったです」
また、リズはキャスト全員で行ったワークショップを回顧。「キャラクター全員を一緒に作り上げていった感じでした。各自が家で準備して現場で撮影する、というスタイルではなかったんです。脚本を受け取ってすぐにリハーサルに入り、それがそのまま準備期間になりました。そしてすぐに撮影が始まったので、お互いのキャラクターをアンサンブルとして刺激し合いながら形作っていきました。映画の撮影としてはかなり珍しいですし、素晴らしい役者陣や監督、衣装や世界観とセッションできたのは最高に楽しかったです。あの時間が恋しいです」
個人での役づくりではなく、キャスト全員でセッションしながらシーンのリズムや間、ジョークのタイミングを模索していく作業は「最高に楽しい時間でした」と笑顔で語ったザンドラ。「全員が常に一歩先へと踏み出し、相手がついてくるか試すような緊張感を絶え間なく築き上げていく感じが、本当に素晴らしかったです」とハイレベルなものづくりを振り返っていた。(編集部・倉本拓弥)



