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サードシーズン2008年7月

私的映画宣言

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私的映画宣言 サード・シーズン6月

筆者の近況報告

山縣みどり

8月に台湾旅行の予定。暑いさかりなので台湾通からは「バカじゃねーの」と言われるも、目的はカキ氷のわたしは激暑上等! ついでにジェイ・ジョウが経営するトンカツ屋さんものぞいてこようかしら? 『ミラクル7号』のナナちゃんマスコットはまだ買えるかしら? と遊ぶことで頭がいっぱい。

中山治美

「五右衛門ロック」観劇に、今年で閉館される新宿コマ劇場へ。「モーニング娘。」のミュージカルでも空席のあった劇場が満杯。観客動員力といい、劇場の規模といい「劇団☆新感線」にピッタリ。新感線の舞台、ココでもっと見たかった。

斉藤博昭

某国空港で爆弾騒ぎに巻き込まれ、巨大な敷地をスーツケースを引きずって右往左往する。が、そんな群衆に『ヘルボーイ』のエイブ(半魚人)や『パンズ・ラビリンス』の怪人を演じたダグ・ジョーンズを発見! あいさつして感激。疲れもふっとぶ!

前田かおり

お笑い好きなので、「爆笑レッドカーペット」や「あらびき団」などチェック。最近「24」のジャック・バウアーネタをやるコンビに大笑い。合コンでお持ち帰りしたいジャックなどおかし過ぎる。ところで誰か、「CSI:マイアミ」のホレイショをやんないかな。ネタになると思うが。

今 祥枝

先月、京都旅行へ。川下りの途中、「ここから登ると近い」と船頭さんに言われて前から行ってみたかった往年のスター、大河内傳次郎の山荘行きが実現。粋さとストイックなお人柄が伝わるような名庭に感激!

セックス・アンド・ザ・シティ


(C) MMVIII New Line Productions, Inc. Sex and the City TM is a trademark of Home Box Office, Inc. All Rights Reserved

ニューヨークに暮らす女性4人の本音を赤裸々に描き、エミー賞にも輝いた伝説の大ヒットテレビドラマがついに映画化。テレビシリーズのその後を舞台に、キャリーら4人が恋愛に仕事に奔走する。監督はテレビ版で製作総指揮を務めたマイケル・パトリック・キングサラ・ジェシカ・パーカーらオリジナルキャストに加え、映画『ドリームガールズ』のジェニファー・ハドソンも出演している。一流ブランドから寄せられた1,000着以上の最新コレクションなど、物語を華やかに彩るファッションも見逃せない。

[出演] サラ・ジェシカ・パーカーキム・キャトラルクリスティン・デイヴィス
[監督・脚本・製作] マイケル・パトリック・キング

山縣みどり

8点華麗なるファッションにゴージャスな生活感、女の友情は健在で、ドラマの大ファンだったわたしにはハッピーな150分! アクセク働いて日銭を稼ぐのがせいぜいのライターにとって「恋と仕事に120%なシングル・ライフ」は夢のまた夢だが、それをキャリーが代わりに実践してくれると思えばいいの。いやマジメな話、40歳にもなって恋に悩める彼女たちはすごいっす。でも男との駆け引きなどウザいだけで、思わせぶりなセリフにイラッとしかしない自分がまた誇らしく思えたのも事実だ。

中山治美

7点筆者も女子の端くれですが「SATC」ブームにまったく乗ることなく初めて観賞。それでも皆さまが夢中になる理由がほんのちょっとわかってよ。クリスマスには高級ホテルでご宿泊とか、誕生日にはヴィトンのバックとか男子に貢いでもらってなんぼのナメた女子がはんらんする昨今、「欲しいモノは自分でつかむ!」というキャリーたちの生き方はホレますな。こんなたくましい女たちに比べて男どもが不甲斐(ふがい)なさ過ぎだが、引き立て役ってことで大目に見る。

斉藤博昭

7点一言で言えば「シリーズファンのための映画」。シリーズは観ていたが、それほどハマらなかった自分も、ラストまで飽きなかったので合格点では? 例のごとくキャリー&ビッグのまどろっこしいドラマは、両者のセリフでギリギリ共感させるし、ほかの3人のエピソードが濃縮された展開も、テンポの良さで2時間半乗り切っていく。そしてサマンサの“お約束”ヌードは、哀愁漂う芸域に突入し、タイトルに惹(ひ)かれた、“一見さん”男性観客のエロな欲望はかなわず!

前田かおり

5点ドラマ版はほとんど未見。でも、映画版の中身にはツイていけます。ただキャラクターたちへ思い入れがないと、バカに着飾ったアラフォー女たちの井戸端会議を見ている気分になるのは否めない。キャリーの彼はミスター・ビッグという割には小物感が漂うし、実年齢は50代のサマンサことキム・キャトラル女体盛りは、失笑というより切な過ぎる。ファンならば、そんなことも含めていとしいのだと思うけど……。それにしても日米共にドラマの映画版が大ヒットする現象、喜んでいていいのか映画界!

今 祥枝

6点テレビシリーズのファンにとっては、見たいと思うものをバッチリと見せてくれているので、満点でも良いくらいの出来だと思う。個人的に、ドラマは当時としては画期的で面白く見ていたけれど、今スクリーンで観ると何か著しく時代の空気とズレた印象。もっとも、そんなことはお構いなしに怒とうのごとく突き進むパワーが、この作品のあっぱれなところか。「SATC」大好き! サラ・ジェシカ・パーカー大好き! な人たちが観に行けばいいと思う。

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ダークナイト


TM&(C) DC Comics (C) 2008 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

映画『バットマン ビギンズ』の続編で、バットマンの最凶最悪の宿敵であるジョーカーの登場で混乱に陥ったゴッサムシティを守るべく、再びバットマンが死闘を繰り広げるアクション大作。監督は前作から続投のクリストファー・ノーラン。またクリスチャン・ベイルも主人公、バットマンを再び演じる。そして敵役のジョーカーを演じるのは2008年1月に亡くなったヒース・レジャー。シリーズで初めてタイトルからバットマンを外し、新たな世界観を広げたダークな展開に目が離せない。

[出演] クリスチャン・ベイルヒース・レジャーアーロン・エッカート
[監督・原案・脚本] クリストファー・ノーラン

鴇田 崇

10点今夏の最高傑作! アメコミの映画化が続く中、複雑な心理ドラマに仕上げたクリストファー・ノーラン組の真摯(しんし)な映画作りには心底感動させられた。公開前から話題になったヒース・レジャー怪演はもちろん素晴しいが、ディープなテーマを巧みに盛り込んだ脚本と、独創的なキャラ作りをした実力派役者のアンサンブルの妙で映画のレベルをアップした。トラックを転倒させたカーチェイスやIMAX映像との組み合わせなど映画史に残る名シーンにノーラン監督の映画哲学が見える。

中山治美

8点ただでさえ陰鬱(いんうつ)な空気漂う物語が、ヒース・レジャーの登場で暗さ倍増。ヒースが熱演すればするほど、「これで病んじゃったのね……」と胸が締め付けられる思い。そこに映画『メメント』とか映画『インソムニア』とか、クラ~い作品を作らせたら右に出る者ナシのノーラン監督の趣向も加わって、タイトル通りかなりダーク。とにかくジョーカーがバットマンを攻めまくるのだが、ちょっとしつこいな。まっ、でも次作への布石は十分。今後も楽しみ。

斉藤博昭

10点断言しよう。ヒース・レジャー、次のオスカー確実! このジョーカーの壮絶な悪役ぶりに、久しぶりに本気で戦慄(せんりつ)を感じてしまった。表情、目や口元の微妙な動きを計算しつくし、これこそ「演技」の理想型。そのほか、バットマンの新ビークル「バットポッド」の登場シーンなど、興奮で身を乗り出しそうな描写がいくつもある上、人間の悪の本能に迫るドラマ&セリフが脳天を直撃していく。キャラとしてのバットマンへの愛は希薄だが、1本の映画として傑作だ。

前田かおり

10点どうしても亡きヒースふんするジョーカーに目が行くが、前作以上にバットマンらしくなったクリスチャン・ベイルだっていい。胸板もステキだ。アルフレッドとの粋な会話もなじみ、ふんするマイケル・ケインは『ミスター・アーサー』シリーズでの名優ジョン・ギールグッドの執事ぶりを思い起こさせる。初参加のマギー・ギレンホールとベイルの相性もよし。ウェイン産業が金に物をいわせて作った飛び道具やバットマンカーなど遊び心満点で、ド派手なアクションも痛快。でも2時間半はちょっと長い……。だから大人向きのヒーローものです!

今 祥枝

10点面白かった! 何よりも脚本が良くできていて、娯楽作ながらも正義とは? 真のヒーローとは? と問いかける物語は見応え十分。もちろん、基本はエンターテインメントなのでアクションもたっぷり。イギリス勢をフィーチャーした俳優陣も芸達者がそろっていて文句なしだし、アーロン・エッカートも好演。中でも、ヒース・レジャーの魂のこもったジョーカーの成り切りぶりには涙がこぼれた。ヒース、たくさんの感動をありがとう!

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崖の上のポニョ


(C) 2008二馬力・GNDHDDT

大ヒットを記録した前作『ハウルの動く城』以来4年ぶりに宮崎駿監督が手掛けた心温まるファンタジー。アンデルセン原作の童話「人魚姫」を基に、人間になりたいと願うさかなの子と5歳の男の子の友情と冒険を生き生きと描く。『風の谷のナウシカ』以来長年宮崎作品の音楽を担当してきた久石譲が今回も音楽を担当し、美しい音色で作品を盛り上げる。CG映像全盛の今だからこそ、あくまで手描きアニメーションにこだわった驚異の映像は必見。

[声の出演] 山口智子長嶋一茂所ジョージ
[監督・原作・脚本] 宮崎駿

山縣みどり

5点ゲド戦記』で失墜した宮崎ブランドの立て直しに御大登場! 世界に名だたる駿先生への期待が大きすぎたのか、観終って気が抜けた。物語にオリジナリティーはないし、絵もイマイチ。人間に汚された海を浄化しようと頑張っている(らしい)謎の男フジモリと海の女神の過去や人面魚と津波の関連、海の女神と少年の母の会話など面白そうな部分をスッ飛ばしているのは、詳細を考えるのが面倒くさかったから? 子どもはだませるだろうが、これに感動する大人は問題アリでしょうね。

中山治美

8点海の母グランマンマーレ+人間のフジモト=金魚のポニョ? とか、ポニョが「うーん……」と気張ると「手ぇ出た!」「足ぃ出た!」と人間の姿になるとか、ツッコミどころは多々あるが、そんな大人の邪念を吹き飛ばすような、イマジネーションあふれたダイナミックな映像がいいねぇ。特にポニョがクジラの形のような波に乗って、宗介を追いかけるシーンはワクワクする。コレだよね、『ゲド戦記』に欠けていたのは。蒸し返すようで悪いけど。

斉藤博昭

6点過去の宮崎駿作品では、背景やキャラ造形も含めた絵作りに常に感動させられたが、ストーリーには特に共感できなかった。今回もそのパターン。しかし海を臨む崖の上の家や、海中のポニョの妹たちの動きなど、ながめているだけで幸せ気分のアドレナリンを発生させてくれるのは、やっぱ、さすが! クライマックスの強引な展開も、子どもの感覚で観れば想像力を刺激されるかも。ただ、世の汚濁にまみれた大人の脳内には、いくつもの疑問符が駆け巡るのだった。

前田かおり

5点♪ポーニョ、ポニョ、ポニョ……と宮崎アニメの主題歌は頭の中にこびりつき、同時に物語も残る。でも、今回の宮崎版・人魚姫。自分たちのわがまま貫いたら、津波が起こり街は丸ごと海の底。海の中には古代魚がうようよ、亜熱帯みたいなジャングルも出没。一体どこなの、時代はいつなの……ついていけない。ささいなことだけど、運転中の母が息子にアイスをねだって脇見運転というシーンも、影響大な宮崎アニメだからマズいんじゃないかと思うが……。キャバ嬢みたいなポニョ母にもぶっ飛び。まだ初々しかったダリル・ハンナが人魚の『スプラッシュ』が懐かしいな。

今 祥枝

9点アニメ嫌いに輪をかけて、「神経症と不安の時代に云々」という宮崎駿の言葉に良からぬ先入観を抱き、ぐずぐずと試写を観なかった自分を猛省。イマジネーションがはじけ切った映像世界は、そうした質面倒くさいメッセージなどとは関係なく無心に楽しめた。子どものころにこの映画を観ていたら、ものすごく影響を受けただろうなぁ。いくつかしっくりこない点があったので1点マイナスにしたけれど、本作の圧倒的な魅力に比べたらささいな問題。

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筆者プロフィール

今 祥枝斉藤 博昭前田 かおり
中山 治美鴇田 崇相馬 学
高山 亜紀小林 真里山縣 みどり
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