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第69回:『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』『フォックスキャッチャー』『きっと、星のせいじゃない。』『アメリカン・スナイパー』『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』

今月の5つ星

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今月の5つ星

ジョニー・デップ主演最新作『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』、アカデミー賞の賞レースをにぎわせている2作『フォックスキャッチャー』『アメリカン・スナイパー』、アメリカでヒットを記録した青春映画『きっと、星のせいじゃない。』など、2月のイチオシラインナップをご紹介!

『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』

『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』
©2015 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

ジョニデら母性本能をくすぐるキャラにふんした俳優陣に萌える
先日結婚したジョニー・デップの主演作。ジョニー演じる美術商モルデカイがイギリス、アメリカ、ロシア、香港など世界中を駆け巡り、幻の名画の行方を追うさまを描く。メガホンを取ったデヴィッド・コープとの過去のタッグ作『シークレット ウインドウ』とはだいぶ毛色が異なり、コメディー一直線に。アクション&笑い&ミステリー&冒険&濃過ぎるキャラクターと多くの要素を詰め込み、それぞれの部分がさらっとし過ぎたところはあるが、過去に好きだった人を忘れられない男、頼りになり女性にもモテるがいろいろと不運な男など母性本能をくすぐるような“萌え”が潜んだ人物たちに、ユアン・マクレガーポール・ベタニーら演技派俳優がふんするというだけでおなかいっぱい。そんな男性陣を手のひらの上で転がすグウィネス・パルトローには、余裕がある(ように見える)女性の美しさを感じさせる。(編集部・井本早紀)

映画『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』は2月6日公開

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『フォックスキャッチャー』

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『フォックスキャッチャー』
©MMXIV FAIR HILL LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

3人の男たちの不器用な沈黙の裏に秘められた心情が胸を打つ
全米を震撼(しんかん)させたレスリング五輪金メダリスト射殺事件を映画化した本作。[『カポーティ』]『マネーボール』など実在の人物を描くことにたけているベネット・ミラーが、本作でも現実の事件と映画の世界を見事なまでに融合させ、スティーヴ・カレルチャニング・テイタムマーク・ラファロという3人の名優がその世界観を完璧に表現した。特にスティーヴは、『40歳の童貞男』『リトル・ミス・サンシャイン』などで見せてきたコミカルな面を封印し、狂気に染まっていくデュポン財閥の御曹司役でアカデミー賞主演男優賞ノミネートも納得の怪演を披露。『カポーティ』を思い起こさせる静謐(せいひつ)な空気感を放つ本作で描かれるのは、男たちの不器用な沈黙の裏に隠された痛切な感情だ。三人の複雑な関係から発生する愛憎や、そのゆがみに耐え切れなくなったときにスクリーンから響き渡る声なき悲鳴に胸打たれること必至の逸品となっている。(編集部・吉田唯)

映画『フォックスキャッチャー』は2月14日公開

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『きっと、星のせいじゃない。』

『きっと、星のせいじゃない。』
©2014 TWENTIETH CENTURY FOX

LOVEが不足気味の人におススメしたい号泣純愛映画
映画『(500)日のサマー』の脚本家コンビが手掛けたことでも話題の純愛青春ドラマ。末期がんに侵された17歳のヘイゼル(シャイリーン・ウッドリー)を主人公にしながら、作風が重くなく、明るさを失っていないところが秀逸。がん患者の集会で出会った18歳のガス(アンセル・エルゴート)があまりにも早くヘイゼルに夢中になるため、「惹(ひ)かれた理由は?」という疑問がどこかで宙ぶらりんになっていたのだが、物語が終わりを迎えるころには見事に心のモヤモヤは解消される。また、展開を予想していても泣け、今年の号泣映画の一つになること間違いなし。女性なら言われたい愛と思いを伝える言葉もバンバン登場するので、LOVEが不足気味の人には特にお薦めの作品だ。(編集部・小松芙未)

映画『きっと、星のせいじゃない。』は2月20日公開

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『アメリカン・スナイパー』

『アメリカン・スナイパー』
©2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

「伝説のスナイパー」の苦悩を等身大に描いた名匠の反戦映画
名匠クリント・イーストウッドの監督最新作は、映画を観る前と後では「米軍史上最多、160人を狙撃した」実在の主人公クリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)の印象が全く異なる。劇中、ことあるごとにクリスは「伝説のスナイパー」と連呼されているが、任務といえども人を殺して平気なわけがない。まるでそう訴え掛けるかのように、死と隣り合わせの戦場と生まれたばかりの子供と妻の待つ自宅が交互に映し出されることによって、クリスの苦悩を間近で見ているような感覚に陥る。そんな彼の日常の壮絶さを象徴するのが、クリスが銃の照準を合わせながら妻と電話で話すシーンと、武器を手にした子供を撃つべきか葛藤するシーン。イーストウッドはどちらかというと個性を主張しない職人肌の監督で、これといった作風が見えづらいが、本作でいかなるテーマをも万人に、明確に伝えることにたけているのがわかる。戦争という名目のもとに、次々と命が失われていくことの重みを突き付ける名匠のメッセージがズシリと響く一作だ。(編集部・石井百合子)

映画『アメリカン・スナイパー』は2月21日公開

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『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』

『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』

最高のサンドイッチを運んでくれるシェフの真心に元気づけられる
『アイアンマン』シリーズの監督にして俳優のジョン・ファヴローが、自身の原点に戻りインディペンデント体制で制作した人間ドラマ。ある出来事をきっかけに仕事を失ったジョンふんする一流レストランのシェフが、旅先で出会った最高のサンドイッチをフードトラックで売りながら、大切なものを取り戻していく姿を描く。全編を彩る料理の数々と、それを調理する鮮やかなジョンの手さばきは爽快で、冒頭から顔がほころびっぱなし。自分が心から作りたい料理でお客を喜ばせたいと願う主人公の姿は、創造性のため大作を蹴って本作に取り組んだジョンの姿と重なる。お金が目的ではなく、ただ客を感動させるために続ける彼の旅を通し、家族や仲間までもが幸せになっていくさまを軽快なタッチで描いた物語は、決して消えないぬくもりを残してくれるはず。ダスティン・ホフマンロバート・ダウニー・Jrスカーレット・ヨハンソンといった大スターたちも、肩の力を抜いた演技で十二分に実力を発揮している。人生がつまらない、失敗だと思っている人にこそ観てほしい、今年最高の一本といえるだろう。(編集部・入倉功一)

映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』は2月28日公開

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