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ヒーローたちを愛してやまないライター・杉山すぴ豊による熱血授業!!アメコミ☆ハイスクール(2/2)

LESSON8 新「X-MEN」完結編はアクションいっぱい!

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しかも、これがまた良いキャスト揃いなんだよね!

授業もついに8回目に突入。そろそろみんなアメコミの魅力にどっぷりハマっているんじゃない?

さて、今日の生徒さんは

英語が好きなミナコちゃん
芸術が得意なマユコちゃん
歴史に強いマユミちゃん

今回は『X-MEN:アポカリプス』を紹介するよ! 16年も続く長寿シリーズだから、なかなか手が出せずに今日まできている人も多いんじゃないかな!? というわけで、今日はミュータントヒーロー・チームが大活躍の『X-MEN:アポカリプス』を中心にX-MENについて勉強しよう。

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なぜ「X-MEN」は人気があるのか?

「蜘蛛のヒーローだから“スパイダーマン”というのはわかりますけど、X-MENのXってなんですか?」……いいとこ突くねえミナコちゃん。確かに不思議だよね。X-MENを結成したのはチャールズ・エグゼビア(Charles Xavier)、苗字のイニシャルをとって“プロフェッサーX”と呼ばれる人物。彼の教え子たちがメンバーだからX-MENなんだ。それともう一つ、Xにはエクストラ(EXTRA)という意味も掛けてあって、普通の人間よりエクストラ(特別)な能力を持った人々という意味もあるんだ。

彼らはミュータント(=突然変異体)で、生まれながらにして特殊な遺伝子を持ち、それゆえ超能力を発揮する。しかしどんな力を発揮できるかは人によって違う。従って様々な能力を持ったミュータントたちが台頭。プロフェッサーXは、若きミュータントたちに正しい能力の使い方を教える為に私設学校「恵まれし子らの学園」を設立。X-MENを結成しその力を正義のために役立てようとしたことがこの物語の始まりなんだ。

「それだけ聞くとよくあるヒーローものだけど、X-MENってすごく人気があるんでしょう?」……マユコちゃんその通り! 最初はよくあるヒーローものだったんだけど、人々がミュータントの存在を恐れ差別・迫害するといった社会的要素をお話の中に盛り込むことによって、次第に人種差別の悲劇やマイノリティーの苦悩を描いた深いドラマ性も評価されるようになったんだ。

『X-MEN2』より
20th Century Fox/Photofest/MediaVast Japan

そして、ついに2000年に実写映画化され大ヒット! この作品でブレイクしたのが主人公のウルヴァリンを演じたヒュー・ジャックマンだね。そして今回の『X-MEN:アポカリプス』まで16年も続くヒットシリーズになったんだ。

ほとんどの作品を監督したのはブライアン・シンガー。実は彼はゲイで、“人と違う”というだけで偏見を持たれるX-MENの存在に、自身の経験を重ね合わせていたそうだよ。

「X-MEN」シリーズは大きく分けて3種類

「X-MEN」シリーズは数が多くてどの順番で見るのが正しいのかいまいちわからないって人も多いよね。「X-MEN」は大きく分けると3つの流れに沿って物語が展開してるんだ。

解説図

1.「X-MEN」3部作:
パトリック・スチュワートがプロフェッサーXを演じる『X-メン』(2000)、『X-MEN2』(2003)、『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006)

2.「X-MEN」新3部作:
ジェームズ・マカヴォイ演じる若き日のプロフェッサーXが登場する『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)そして『X-MEN:アポカリプス』(2016)。つまりこの3部作は、映画的には“新3部作”なんだけど、物語的には「X-MEN」3部作の前日譚にあたる。

3.関連作:
別軸からのアプローチとなる『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(2009)、『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013)、『デッドプール』(2016)

これらに加え、「ウルヴァリン」シリーズ3作目やプロフェッサーXの息子・デヴィッドを主人公にした「X-MEN」シリーズ初のTVドラマ「リージョン(原題) / Legion」が2017年放送予定だ。

様々な時間軸を描いた物語だから、製作順に見るもよし、歴史に沿って見るもよしで、色々な角度から楽しめるのも、「X-MEN」シリーズの魅力の一つ。

「私は『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』から見ているんですが、実際に起きた事件に絡めたストーリーが面白かったです!」……さすが歴史好きのマユミちゃん。「X-MEN」新3部作の特徴は、歴史的な事件の陰にミュータントがいたというストーリー構成。『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』は1962年のキューバ危機、『X-MEN:フューチャー&パスト』は1963年のケネディ大統領暗殺と1973年のベトナム戦争終結……と実際の歴史上の出来事にX-MENたちが関わり、次々と歴史を改変して世界を救っていくんだ。そして、過去を変えてしまったことが原因で、『X-メン』『X-MEN2』『X-MEN:ファイナル ディシジョン』とは別の時間軸の流れが生まれてしまった。それが『X-MEN:アポカリプス』なんだ。

『X-MEN:アポカリプス』の時代設定は1983年。レーガン米大統領時代、米ソの対立の緊張が高まり核戦争への不安があった。その中で人類の歴史をリセットして頂点に君臨しようと企む最強のミュータント“アポカリプス”が現れ、X-MENと激突するんだ。

「X-MEN」新3部作は女性が主役!

さて、「X-MEN」新3部作の事実上の主役は女ミュータントのミスティーク。アカデミー賞女優のジェニファー・ローレンスが演じている。ミスティークは青い肌の異形な存在だけど、どんな人間にも変身できる力を持っている。だから美女に変身して正体を隠していればいくらでも人間社会に溶け込みそれなりの幸せを得られる。でも、彼女はあえてそうしないんだ。自分を偽わらなければ生きていけない世界など間違っていると思っているから。

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こういう骨太なメッセージがあるのが、「X-MEN」シリーズの良いところだよね。

そんな魅力的なヒロインに加え、今回の『X-MEN:アポカリプス』はアポカリプス率いる戦闘ミュータント騎士団ホースメンとのバトルが派手派手に描かれていて、今まで以上にアメコミヒーロー・エンターテイメントとしても楽しめるエンタメ大作でもあるんだ。とりあえず、このメンバーによる「X-MEN」はこれで見納めらしいのでジックリ楽しもう!

では今日はここまで。次回は最終回です! お楽しみに!

起立! SNIKT!

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【補習】

Q.新3部作完結って、ヒュー・ジャックマンのウルヴァリンもこれで見納めですか?

まだ大丈夫! 2017年、ウルヴァリンのスピンオフ映画第3弾『ローガン(原題)』が公開。これがヒュー・ジャックマン最後のウルヴァリン映画になるらしい。噂では年老いたウルヴァリンことローガンの姿が描かれ、パトリック・スチュワート演じるプロフェッサーXも登場! かなりバイオレンスな内容らしくR指定映画に!

ライタープロフィール

杉山 すぴ豊

2002年の『スパイダーマン』公開時にサム・ライミ監督と対談したことをきっかけにアメコミ映画についての伝道活動を、WEB、雑誌、映画のパンフレット、イベント(六本木ヒルズ「スパイダーマン展」プロデューサー)等で展開。マーベル映画の最高責任者ケビン・ファイギに「これからのアベンジャーズ映画に、サノス出ますね?」と最初に直で聞いた人物として、海外のオタクメディアで紹介された。なお自分のアメコミについての文章が初めて世に出たのは、小学生のときに「月刊スーパーマン」誌に投稿した“ワンダーウーマンと結婚したい!”だった。

杉山すぴ豊オフィシャルブログ

杉山すぴ豊

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