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映画たて・よこ・ななめ見!

誰にも頼らないで生きる、誇り高い女の話

映画たて・よこ・ななめ見!

 ジブリで宮崎駿監督の出待ちをしちゃうほど映画大好きな村本大輔と、映画に関しては素人同然の中川パラダイスが、あらゆる角度からブッ飛んだ視点で映画トーク。今回のテーマは、韓国・ソウルで新たな人生をスタートさせた脱北者の女性を描いた映画『ファイター、北からの挑戦者』。多くの困難を乗り越えながら強く、たくましく生きる女性の姿にウーマンの2人は? (取材・文:森田真帆)

今回の映画は、公開中の『ファイター、北からの挑戦者』です。

 脱北者の女性がボクシングと出会い、のめり込んでいく姿を描く人間ドラマ。北朝鮮から逃れ、韓国・ソウルで新たな人生のスタートを切った女性が、ボクシングに熱中する中で生きる希望と勇気を取り戻していく。監督を務めるのは『マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白』などのユン・ジェホ。主人公をドラマ「愛の不時着」などのイム・ソンミが演じている。

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モヤモヤし続けたパラ兄に村本が……

ファイター、北からの挑戦者
(C) 2020 Haegrimm Pictures All Rights Reserved

村本大輔(以下、村本):オレがけっこうびっくりしたんは、必死の思いでよく脱北して来たねってなるんかと思ったら、全然そんな感じじゃなくてさ、脱北後もこんなに大変な思いすんねんな。

中川パラダイス(以下、中川):そやねん、なんか現実やったわ。これって果たしてこの子にとって幸せなんかなってめっちゃ考えさせられた。もしかして北朝鮮いたほうが幸せやったんちゃうかとすら思ってしまった。

村本:北朝鮮での貧しい暮らし、それと韓国でめっちゃ差別されながらまたも貧しく生きる。一生懸命働いて、でも嫌なことばっかり起きるやん。

中川:はじめさ、もしかしてこの話って、こういう貧しくて絶望の中にいた女の子がボクシングと出会って、それでどんどん強くなっていくっていうサクセスストーリーかと思いきや、なんかそんなに甘くもないやん。それがめっちゃリアルで、なんかどっかスカッとするとこないかなって思いながら観てたけど、結局どうしようもないモヤモヤした気持ちがずっとあって。痛快とかそういうんやないねんな。

村本:パラダイスはそういう単純なもん観すぎやねん! そのモヤモヤを感じるのが大事やったんと思うわ

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村本、卑屈なヒロインに共感

ファイター、北からの挑戦者
(C) 2020 Haegrimm Pictures All Rights Reserved

中川:僕はあのヒロインの子が、なんか卑屈すぎるなって思ってしまってん。もうちょっと素直になればいいのにって。だってめっちゃ優しい人にも出会ってるやん。それなのになんでその人のこと信用しないんやろなって。

村本:オレは逆にあの女の子の気持ちめっちゃわかる! オレやって福井から大阪出てきて養成所にいたとき、みんなから福井ってだけでめちゃくちゃにバカにされて、福井の人間に大阪の笑いなんてできるわけないとか言われてさ、もうこの子みたいに誰も信用できんようになったし、めっちゃ卑屈になっていたもん

中川:たしかに村本の実家がある福井も、北朝鮮にはめっちゃ近いっていつもライブで言うてるもんな。

村本:せやねん、高校生くらいのときに、ハングルの文字が書いてある船がいきなりオレが住んでる島に上陸したことがあってん。たぶんその人たち夜にこっそり来ようとしたのに、なぜか昼に来ちゃってさ。街の人みんなで見に行ったら、たぶん日本は金持ちの国やって思ってるから、日本に馴染もうとしたんやろな。おしゃれできれいなドレスの人が船から降りてきてん。でもオレの街なんてただの田舎の漁師町やから、そんな格好してる人おらんくて、めちゃくちゃ目立ってたのを覚えてるわ

中川:すごいな、僕大阪やからそんな経験全然ないわー。

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世のギャラ飲み女子たちへ一言!

ファイター、北からの挑戦者
(C) 2020 Haegrimm Pictures All Rights Reserved

村本:でもこのヒロインって、韓国にあこがれてる感じでもなく、ほんまにつましく1人で生きていければいいってくらいの感じやったな。

中川:いや、でも僕は希望持ってほしかったわ。ほんまに次から次に不幸の連鎖がしんどいけど、もっと彼女が素直になれば、優しい人たちが手を差し伸べているのにもちゃんと気づけたと思うねんな

村本:パラダイスはそのアンテナがめっちゃ敏感やからな。メシをおごってくれそうな人、すぐに気づくやんか。オレは結構ヒロインの気持ちの方がわかるから、人に迷惑かけたくないとか、人に相談したくないとか、そういうことを全部抱え込んじゃう人間なんやと思う。

ファイター、北からの挑戦者
(C) 2020 Haegrimm Pictures All Rights Reserved

中川:お金もない中で、あんな食堂みたいなところでずっとアルバイトしてさ……。

村本:誰にも頼らないで生きるっていうのが、もしかしたら彼女の人生の喜びなんかもなって思った。大変だけど、自分でお金をちゃんと稼いで、高収入のアルバイトとかも彼女は嫌だって言ってたやん。自分のやりたくないことはせずに、自分の足でちゃんと立って、人生を生きるってことがめっちゃ大切なんやと思う。どんなにしんどくても、寝られなくても、自分の人生を歩くことに喜びを感じる、誇り高い女の話やねん

中川:ほんまやわ、ギャラ飲みとかしている港区女子は、絶対にあんな食堂でバイトせんと思う。これは、六本木界隈の港区女子たちに観せたい映画!

※記事内容には個人の意見が含まれています。

『ファイター、北からの挑戦者』11月12日公開
映画『ファイター、北からの挑戦者』公式サイト
(C) 2020 Haegrimm Pictures All Rights Reserved

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ウーマンラッシュアワー・プロフィール

2008年に結成された、村本大輔と中川パラダイスによるお笑いコンビ。2011年「ABCお笑い新人グランプリ」最優秀新人賞受賞、2012年「THE MANZAI 2012」決勝進出、2013年NHK上方漫才コンテスト優勝など数々の賞に輝き、4月に東京進出。「THE MANZAI 2013」で見事優勝し、3代目王者に輝いた。

村本大輔
1980年生まれ。福井県出身。自分でも「ネットに書き込まれるうわさはほとんどが事実です!」と認めている、自称・ゲス野郎芸人。だがその一方で、ジブリ作品やピクサーなどの心温まるアニメが大好きで、映画『あなたへ』で号泣するほどのピュアな一面も持ち合わせる大の映画好き。水産高校に通っていたため(中退)、お魚系や海洋ネタにも意外に詳しい。

村本大輔ツイッター

中川パラダイス
1981年生まれ。大阪府出身。これまで10回もコンビ解散している村本と唯一トラブルもなくコンビを続けている広い心の持ち主。2012年に入籍し、現在1児の子育てを満喫中のイクメンパパでもある。映画に関しては、「王道なものしか観ない」というフツーレベル。

中川パラダイスツイッター

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