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マギーとニーガンの決断!最終シーズンパート2が出だしからアツすぎ

今週のウォーキング・デッド

 いよいよ配信スタートした「ウォーキング・デッド」シーズン11パート2。最初のエピソードとなる第9話「行き詰まり」には、濃すぎるほどの人間ドラマがたっぷり詰め込まれている。(平沢薫)

※ご注意 この記事は「ウォーキング・デッド」シーズン11についてのネタバレが含まれる内容となります。視聴後にお読みいただくことをおすすめします。

今週のウォーキング・デッド~シーズン11第9話

 前話のラストでは、大きな出来事が続々発生。“収穫者”たちのアジトでは、彼らとマギー(ローレン・コーハン)、ダリル(ノーマン・リーダス)たちの戦闘が勃発。アーロン(ロス・マーカンド)たちがいるアレクサンドリアには嵐が到来し、ウォーカーの大群が侵入してくる。そして、幼いジュディス(ケイリー・フレミング)とグレイシー(アナベル・ホロウェイ)が取り残された地下室には、水が溜まっていく。いくつもの危機が迫る緊迫のエンディングだった。

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地下室にウォーカー
嵐が到来したアレクサンドリア。地下室にもウォーカーが迫る。「ウォーキング・デッド」シーズン11より -(C)2022 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

 それに続く今回の第9話は、その直後からスタート。それぞれの場所に、階段を登りながら迫るウォーカーの群れ、狭い廊下での肉弾戦、水中でのウォーカーとの戦いなど、アクションの見せ場が盛り込まれているが、それにも増して興奮させてくれたのが、このシリーズの真髄である、人間の心のドラマだ。

 登場人物たちが究極の選択を迫られる場面がやってきて、観客に彼らがどう行動するのかを考える時間を与えてから、サプライズのある選択を描く。しかしその選択は、それを決意した登場人物のこれまでの経験を思い返すと、納得がいくものになっている。そんな人間心理の描写で唸らせるドラマが、この1話の中に3つも盛り込まれているのだ。

マギー
敵に対しては冷酷なマギーだが、無慈悲な人間ではない。「ウォーキング・デッド」シーズン11より -(C)2022 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

 まず、強烈なのが、マギーの選択。収穫者のリーダーとなったリア(リン・コリンズ)は、ダリルが申し出た「人質を取り戻す代わりに、武器を置いて去る」という提案を信じることができなかったため、逆に窮地に陥り、人質を取り返せずに仲間2人と共に去ることになる。そこで事態が収束したかと思ったところでサプライズ。マギーが即座に彼らを追い、銃で射殺するのだ。このマギーの決断には驚かされるが、かつてマギーの仲間たちが収穫者たちに殺されたこと、彼女の仲間イライジャ(オケア・エメ=アクワリ)が妹の復讐を熱望していること、そしてマギーがかつてシーズン9でヒルトップのリーダーだったグレゴリー(ザンダー・バークレー)を冷静に処刑したことを思うと、今の彼女ならそうするだろうと納得がいく。そのすぐ後に、マギーがウォーカーと化したアルデン(カラン・マッコーリフ)を始末して泣き崩れるシーンを持ってきて、マギーが無慈悲な人間ではないことを描くという演出もいい。

ニーガン
リディアとのふれあいで徐々に残忍な印象が変化しているニーガン。「ウォーキング・デッド」シーズン11より -(C)2022 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

 次に印象的なのが、ニーガン(ジェフリー・ディーン・モーガン)の選択。マギーの収穫者たちへの行動を見ていたニーガンが、マギーに「君はまた同じことをする」「だから君にチャンスを与えない」と言うので、遂にここで決闘が始まるのかと思うと、ニーガンは「俺はわが道を行く」と言って去る。これもサプライズだが、彼がマギーの収穫者に対する冷徹な姿勢をずっと見ていたこと、彼が少しずつ変わり、シーズン10では孤立しているリディア(キャサディ・マクリンシー)に声を掛けるようになり、シーズン10第22話で過去と向き合い自分の弱さを認めて生まれ変わったことを思うと、殺すことではなく生きることを選ぶ、この選択にも納得がいく。

ゲイブリエル
確固たる信念と共に戦う聖職者ゲイブリエル。「ウォーキング・デッド」シーズン11より -(C)2022 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

 そして、ゲイブリエル(セス・ギリアム)の選択。収穫者の集団の聖職者と対峙するシーンで、「もう神の声が聞こえないのか」と言われた時はたじろいだようにも見えたが、「何をしても救われることを受け入れよ」と言われると、字幕では「それは違う」、英語では「わたしはそれを信じない」と言って、彼を刺す。これも一瞬、サプライズだが、ゲイブリエルがこれまで歩んできた紆余曲折が多過ぎる道のりを思い、シーズン10第19話でアーロンと一緒に見知らぬ男に遭遇した時の決然とした対応を思い返すと、彼がこんな言葉に惑わされることはないだろうと納得がいく。

ダリル
収穫者たちと戦い何とかアレクサンドリアに戻ったダリルだったが……なんだか様子が違う!? 「ウォーキング・デッド」シーズン11より -(C)2022 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

 ちなみに今回の監督は、シリーズ初参加の英国の監督ジョン・アミエルリチャード・ギアジョディ・フォスター共演の『ジャック・サマースビー』(1993)、ショーン・コネリーキャサリン・ゼタ・ジョーンズ共演の『エントラップメント』(1999)を監督し、近年ではテレビドラマ「アメリカン・ゴッズ」(2021)などを手掛けている。脚本は、本作のベテラン、コリー・リード。シーズン5から今回まで19エピソードの脚本を担当、シーズン5から製作にも参加している。

ユージーン
コモンウェルスでのある出来事でユージーンにも大きな決断が? 「ウォーキング・デッド」シーズン11より -(C)2022 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

 さらに、今回はこれだけでは終わらない。ラストにビッグなサプライズが連打。ユージーン(ジョシュ・マクダーミット)がコモンウェルスの人々をアレキサンドリアに連れてきて、コモンウェルスへの移住希望者を募るとは。さらに、その6か月後、マギーがアレクサンドリアにいるのは納得だが、ダリルがコモンウェルスの兵士になっているとはサプライズ! それでは誰が残って、誰が移住したのか? そしてこれから何が起きるのか? 次回も大きな出来事が起こりそうだ。

「ウォーキング・デッド」シーズン11はディズニープラス「スター」で日本最速&独占配信中

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