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【ネタバレ解説】「デアデビル:ボーン・アゲイン」第5話&第6話:デアデビル完全復活へ、MCUから意外な再登場も

 昼は弱者を助ける弁護士、夜は悪と戦うクライムファイター、デアデビルを描くマーベル最新ドラマ「デアデビル:ボーン・アゲイン」。今週は第5話「マスクの力」と第6話「過剰な力」の一挙配信で、どちらもマーベルドラマの既出キャラクターが意外な形で再登場を果たした。(文・平沢薫)

※ご注意:本記事はネタバレを含みます。「デアデビル:ボーン・アゲイン」第5話・第6話をまだ観ていない方はご注意ください。

第5話はドラマ「ミズ・マーベル」の番外編?

 第5話は、ひょっとしてマーベル・ドラマ「ミズ・マーベル」(2022)とのクロスオーバー・エピソード? と思ってしまうほど、女子高校生ヒーロー、ミズ・マーベル/カマラ・カーン(イマン・ヴェラーニ)の父親であるユスフ・カーン(モハン・カプール)が大活躍する。物語は、ユスフが支店長補佐を務めるニューヨーク相互銀行に、デアデビル/マット・マードック(チャーリー・コックス)が弁護士事務所への融資相談に行くところから幕をあける。

 この対面シーンで、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)とのリンクがさらに色濃くなる。面談中、ユスフのスマートフォンにカマラからの連絡があり、彼が「娘は友達を訪ねてカリフォルニアへ行っている」と言うのは、カマラが映画『マーベルズ』(2023)のラストで、2代目ホークアイ/ケイト・ビショップ(ヘイリー・スタインフェルド)をチームに誘い、「アントマンの娘(=キャシー・ラング)も誘う」と言っていたのを実行しているのだろうと思わせる(アントマン/スコット・ラング一家は、カリフォルニア州サンフランシスコに住んでいる)。

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 さらに、マットが銀行強盗を倒し、優れた聴覚を用いて銀行の金庫を開錠すると、ユスフが「どんな弁護士なんだ?」と問い、マットが「超すご腕さ(I’m a really good lawyer)」と答えるが、これはスパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)カメオ出演時のマットのセリフと同じ。映画の序盤、弁護士マットがスパイダーマン/ピーター・パーカー(トム・ホランド)たちと訴訟の話をしている時、急に窓からブロックが投げ込まれるが、マットはそれを即座にキャッチ。ピーターがどうやったのかと聞くと「腕利きの弁護士なんだ(I’m a really good lawyer)」と答えている。

 ユスフが登場するせいもあり、第5話は少々愉快な番外編に感じられるが、そんな回でも銀行強盗たちとの格闘シーンは、デアデビルらしさ全開。特に、警官を装って逃走した銀行強盗との格闘では、マットが相手の足の骨を折る音が聞こえる。

自分の真の姿と向き合うデアデビル&キングピン

 第6話にも、MCUから意外な人物が登場した。キングピン/ウィルソン・フィスク(ヴィンセント・ドノフリオ)の資金集めパーティで、彼にニューヨークの資産家を甘くみないほうがいいと警告するのは、ドラマ「ホークアイ」(2021)の実業家ジャック・デュケイントニー・ダルトン)。彼はケイト・ビショップの母親の再婚相手であり、上流階級出身の刀剣蒐集家で剣の名手だ。「ホークアイ」では見せなかったが、コミックでは、ソードマンというもう一つの顔を持つ。第6話の冒頭で市民が見せるスマホの動画で戦っているヴィジランテ(自警団)だ。コミック初登場は「Avengers #19」(1965)の古参キャラで、場合によってヴィランにもヒーローにもなる。このドラマでの役割は未知数だ。

 第6話には他にも、コミック由来の人物が登場する。フィスクが自警団制圧チームを結成し、彼らの前で演説するときに、特に名指しで紹介する、シカゴ出身のコール・ノース巡査部長ジェレミー・イザイア・アール)は、コミックでは「Daredevil Vol. 6 #1」(2019)が初登場。コミックでもシカゴ出身で、このユニットに参加し、デアデビルやスパイダーマンを捕まえようとする。このドラマでも要注意人物になりそうだ。

 また、グラフィティ・アーティストでヴィランのミューズの壁画が、コミック同様、人間の血で描かれていて、被害者は60人以上いることが分かった。ミューズが連続殺人犯だと判明したことが、フィスクが、特別な権限を持つ自警団制圧チームを結成する口実になり、彼らはミューズだけでなく、マットの前にも立ち塞がることになる。

 さらに今回は、マットとフィスクがそれぞれ大きな転機を迎える。2人とも、これまで否定してきた自分の真の姿に向きあい、受け入れるのだ。マットはついに、封印していたデアデビルのマスクとスーツを身に纏う。そして、ミューズに拉致されたホワイト・タイガーの姪アジェラ・デル・トロ(カミラ・ロドリゲス)の救出に向かい、ミューズの息の根を止めそうになる。が、あわやのところで殺さない。悪人も改心の機会を奪わないため殺さない、というのがこれまでもデアデビルの信念だった。その信念も含めて、デアデビルは復活を遂げたのだ。

 そして、フィスクも自分の本性を受け入れる。それはどんな手段を使っても、敵を叩きのめすこと。自警団制圧チームの結成もその一つ。そしてもう一つは、妻の浮気相手アダム(ルー・テイラー・プッチ)との格闘だ。彼との体格差を考慮して、彼には武器を与え、自分は素手だが、それは自己正当化でしかない。それを分かっているので、勝負の後も、フィスクの表情は暗いままだ。

 こうして、自分の本性を受け入れたマットとフィスクは、これからどこに向かうのか。シーズン1も残すところ、あと3話。ドラマがさらに緊迫度を増していくに違いない。

「デアデビル:ボーン・アゲイン」ディズニープラスにて独占配信中

(c) 2025 Marvel

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