シネマトゥデイ

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戦争の記憶が薄れゆく今こそ、日本人が見るべき映画

  • 野火
    ★★★★

    『硫黄島からの手紙』は戦争の悲惨さに焦点を当ててはいるが、アメリカ軍を苦しめた栗林中将を英雄として描く戦争映画だった。一方、塚本信也監督が自主製作した本作は、地獄となった戦地で哲学的な死生観に思いを巡らせる一兵卒・田村のサバイバルを描く反戦映画だ。フィリピンと思われる東南アジア戦線で展開される不条理でしかない日本軍人のあり方や生への執着が生む狂気がグサグサと胸に突き刺さる。緑豊かな美しい自然と田村を支配する恐怖のコントラストが鮮烈で、人間から人間性を剥奪する戦争の恐ろしさに身震いしてしまう。安保法案改正が進むのは戦争の記憶が薄れている証拠で、本作を見て戦争の残虐性を再確認すべきだ。

⇒映画短評の見方

山縣みどり

山縣みどり

略歴: 雑誌編集者からフリーに転身。インタビューや映画評を中心にファッション&ゴシップまで幅広く執筆。

近況: リオ五輪に向けて、イケメンなアスリートを探す仕事をオファーされてしまった。最近はモデル活動してるアスリートも多いのにびっくり。

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