『宇宙戦争』に巻き込まれた少女が、「宇宙大作戦」沼に落ちる

2018年9月9日 くれい響 500ページの夢の束 ★★★★★ ★★★★★

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500ページの夢の束

前作『セッションズ』同様、ベン・リューイン監督が描く他者とのコミュニケーションをめぐる物語。決して悪い邦題じゃないが、自閉症のヒロインが自身を落ち着かせるためのまじないとなる、「宇宙大作戦」でおなじみのセリフ「Please Stand By(そのまま待機)」の原題が素晴らしい! そんな「スタトレ」小ネタは気づかなくてもスルーできる程度だが、カークとスポックのキャラと関係性を理解していた方が、より胸に響くことは確かで、警官役のパットン・オズワルトがとにかく美味しい。とはいえ、ロードムービーとしてはかなり既視感もあり、残念ながら同様のテーマを扱った『ブリグズビー・ベア』には劣る。

くれい響

くれい響

略歴:1971年、東京都出身。大学在学中、クイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作、「映画秘宝(洋泉社)」編集部員を経て、フリーとなる。現在は映画評論家として、映画誌・情報誌・ウェブ、劇場プログラムなどに寄稿。また、香港の地元紙「香港ポスト」では20年以上に渡り、カルチャー・コラムを連載するほか、ライターとしても多岐に渡って活動中。

近況:『イップ・マン 完結』『追龍』『WAR!!!』『眉村ちあきのすべて(仮)』『プロジェクトグーテンベルク 贋札王』などの劇場パンフにコラム・インタビューを寄稿。「究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10」のほか、「1980年代の映画には僕たちの青春がある(キネ旬ムック) 」「悲運の映画人列伝(映画秘宝COLLECTION)」「俺たちのジャッキー・チェン (HINODE MOOK)」に作品・解説などを寄稿。そのほか、「シネマトゥデイ」にて菅井友香さん、「TV LIFE」にて伊藤沙莉さん、「CREA WEB」にて森崎 ウィンさんなどのインタビュー記事が掲載中。

サイト: http://blog.goo.ne.jp/asiareview/

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