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過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい 写真家 森山大道 (2021):映画短評

過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい 写真家 森山大道 (2021)

2021年4月30日公開 112分

過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい 写真家 森山大道
(C) 『過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい』フィルムパートナーズ
森 直人

常に「いま」と共に生きる路上の偉人

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

素晴らしい充実度。森山大道のデビュー作『にっぽん劇場写真帖』(68年)を復活させる企画の仕掛け人、造本家・町口覚&編集者・神林豊が最高のバイプレーヤーとなる。北海道での伐採から始まるフェティッシュな情熱に満ちた「本作り」の過程を軸に、偉大な写真家の歴史と現在が絡む。監督の岩間玄は96年に『美の世界』で57歳の森山を撮っている。当時の彼と撮影時80歳の森山は何も変わらない。「新宿名物」のごとくカメラを手に今日も街を歩く。

構成が抜群。森山の写真論的な変遷や、親友・中平卓馬との関係などアーティスト理解にも役立つ。中平から譲り受けたケルアックの『オン・ザ・ロード』Tシャツは永遠の同志の証だ。

この短評にはネタバレを含んでいます
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