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暁闇 (2018):映画短評

暁闇 (2018)

2019年7月20日公開 57分

暁闇
(C) 2018 Harika Abe / MOOSIC LAB
くれい響

15歳のリアル。

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

謎のアーティストが生み出す音楽が、孤独な中学生の関係性を繋いでいく展開から、“ネット配信時代の『リリイ・シュシュのすべて』”といえるかもしれない。そんなキーワードとなるLOWPOPLTD.による楽曲は、心の痛みを表現した作品の世界観そのものであり、『少女邂逅』の平見優子が撮影を手掛けていることもあり、同様の美しさと危うさも見え隠れする。また、3人の主人公の“秘密基地”となる廃墟ビルの屋上など、ロケーションの巧さが随所に光り、土手から3人と花火を眺めるカットは圧巻の一言。初監督作にして、15歳のリアルを57分間で描いた阿部はりか監督には、今後もこの濃密なこだわりを貫いてほしい。

この短評にはネタバレを含んでいます
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