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SKINAMARINK/スキナマリンク (2022):映画短評

SKINAMARINK/スキナマリンク (2022)

2025年2月21日公開 100分

SKINAMARINK/スキナマリンク
(C) MMXXII Kyle Edward Ball All Rights Reserved

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

相馬 学

ホラーをアートに拡張する 試み

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 『ブレアウィッチ・プロジェクト』『パラノーマル・アクティビティ』に連なる低予算ホラーにして、このジャンルの新たな波を作りそうな注目作。

 主人公である幼い兄妹の姿を、映像の中で確認する機会は少ない。代わりに映し出されるのは部屋の隅や天井、床、散らばるレゴブロック、そして深い暗闇。テレビ画面が照明と化す異様さは、ザラついた質感によって不気味へと変換される。音響の演出もみごと。

 実家で撮影を行なったという監督は、アート映画からの影響が大きいと語る。固定カメラによる長回しや陰影に富んだビジュアルに納得。ホラーというジャンルの幅を拡張するうえで、今後に影響をあたえる作品となるかもしれない。

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

悪夢のようなどこかに放り込まれる

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 ストーリー紹介は読まずに、前知識のない状態で見るのがおすすめ。タイトルが意味のない造語なのも先入観を避けるためだろう。何も知らない状態で見ると、映画の登場人物と同じ状況に放り込まれ、悪夢のようなどこかを彷徨うことになる。

 そこはどこかの家の内部らしいが暗く、そこにいるのは誰なのか、他にも誰かがいるのかも分からない。映画を見ながらずっと、ここで何が起きているのかを考え続けるしかなく、次第に時間の感覚が失われていく。

 監督は、これまでウェブで短編を発表、本作が初長編となるカナダ出身のカイル・エドワード・ボール。すでに次回作『The Land of Nod』はA24での製作が決定している。

この短評にはネタバレを含んでいます
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