紅楼夢(こうろうむ)~運命に引き裂かれた愛~ (2023):映画短評
豪華絢爛な映像美に圧倒される中国版「源氏物語」
清朝時代の中国。とある名門貴族の大豪邸を舞台に、周囲の女性たちから甘やかされて育った美貌の御曹司・宝玉と、プライドが高くて嫉妬深くて気難しい薄幸の美少女・薫玉の悲恋が描かれる。中国版「源氏物語」とも呼ばれる古典文学「紅楼夢」の映画化。恐らく原作をだいぶかい摘んでいるのだろう、全体的にダイジェスト版的な印象は否めないものの、しかし中国歴史絵巻ならではの豪華絢爛な美術・衣装・装飾品の数々は圧巻。中国絵画から抜け出てきたような幻想的でダイナミックなビジュアルにも目を奪われる。さらに、女の子と見紛わんばかりに美しい宝玉役のベン・チェンを筆頭に、見目麗しい美男美女ばかりを揃えたキャストも眼福である。
この短評にはネタバレを含んでいます


















