グランドツアー (2024):映画短評
見知らぬ土地で、迷子になる
スクリーンを見ながら、自分がどこにいるのか、どの時代にいるのか分からなくなったまま、奇妙な土地をさまようことになる。
時代は1918年、中心人物2人は英国人。男が逃げ、女が追って、アジアの国々を通り過ぎる。現地の人々が話す言葉には、字幕がつかない。その情景は過去の記録映像ではなく、現在の各国でのロケ撮影で構成され、中国以外の撮影は『ブンミおじさんの森』『クィア/QUEER』のサヨムプー・ムックディプロームが担当。異国に着くたびに、その土地の伝統人形劇が映し出され、影絵や糸操り、棒使いなどの人形たちの不思議な動きが異世界へと誘い、主人公たちと一緒に、見知らぬ土地で、道を見失う。
この短評にはネタバレを含んでいます




















