映画クレヨンしんちゃん 奇々怪々!オラの妖怪バケ~ション (2026):映画短評
ライター2人の平均評価: 4
しっとり真面目な『クレヨンしんちゃん』
ハチャメチャな展開を見せることが多かった映画『クレヨンしんちゃん』だが、本作は予想以上にしっとりと真面目なトーンで進み、妖怪の存在を通して「古き良き日本」の姿を見せてくれる。美術の良さも相まって、どこかしんちゃん版『トトロ』を想起させた。もちろんしっとり一辺倒ではなく、ラストにかけてのアクションの畳みかけは圧巻。ギャグとコメディ展開が少なめで、しんのすけがやや良い子すぎたのではないかと思わなくもない。人々が妖怪化するシーンは少しだけ『デビルマン』風だが、「カスカベ都市伝説シリーズ」のような不条理な怖さはまったくないので、小さなお子さんでも安心して楽しめる。
久々にホラータッチの場面が!
ファンタジーとファミリー劇、良い意味でくだらないギャグなどの、アニメ版の魅力はもちろんキープしている。そこにホラー色が結びついたのがミソ。
人間が次々と妖怪化していくクライマックスは、子どもの頃に観た『日本沈没』『ノストラダムスの大予言』に通じるカタストロフ感。劇場版シリーズには時々怖さを感じさせる場面があるが、久々にそれを味わった。この人間の変貌は何のメタファーなのか?と、つい考えてしまう。
余談だが、本作のメインの舞台は秋田県大仙市。駅前や雄物川沿い、旧国道、大曲の花火などの、かの地の再現性の高さに唸った。ここ、筆者の地元でして……。





















