ソング・サング・ブルー (2025):映画短評
ライター2人の平均評価: 3.5
ハドソンは実在人物のエッセンスを見事につかんだ
同じ人物、出来事について先にドキュメンタリーが存在する場合、たいていはそちらにかなわない。本作で語られるのは、広く知られていない、地元でまあまあ有名だったレベルの人たちながら、やはりハリウッド俳優起用で脚本ありの映画にすると、良くも悪くも小綺麗になる。起きる悲劇は同じでも、メロドラマふうになり、より暗くなった。とは言え、主演ふたりの相性は抜群。とりわけケイト・ハドソンはクレアのエッセンスをバッチリつかんでいて見事。いくつになっても、どんな困難が訪れても、好きなことを諦めない、夢を追いかけ続けるというメッセージもきちんと伝わってくる。ジャックマンとハドソンの歌声が聴けるのも純粋に楽しい。
古くても、素敵じゃないか!
人生いろいろ。でも結局明るい。主演のH・ジャックマンいわく、「これは労働者階級のお伽話だ」。米中西部ミルウォーキーの歌まね夫婦が、ニール・ダイアモンドの懐メロを武器に快進撃を遂げた実話を映画化。K・ハドソンは時にパッツィ・クラインを力強く歌う。断酒会から始まる物語は、傷を抱えた二人が再生していく姿を温かく照らす。
『ハッスル&フロウ』や『ブラック・スネーク・モーン』など音楽系の傑作で鳴らしてきたブリュワー監督が、今回はざっくり粗縫いの愛嬌に満ちた大衆映画に仕上げた。古き良きアメリカへのささやかな保守回帰にも見えるが、捨て難い美しさとして胸に残る。あとはE・ヴェダー役の彼がもうちょい似てれば!






















