ルックバック:映画短評
ライター2人の平均評価: 3.5
作品の核心はしっかり踏襲したうえで、優しく心を包む
じつに評価が難しい作品。映像作品では既に評価が確立されたアニメーション版があり、それとの比較は避けられない。
シンプルにエモーショナルな原作の持ち味はきっちり踏襲され、そこに実写ならではの映像(完璧なロケーション、空気の感触)、音(風やペンの効果)が美しく加わり、観ていて“安心感”はある。
アニメ版が58分、実写は99分。その差で期待したのは、メイン2人の人物造形の厚み、マンガへの執念の探究だが、そこにはあまり踏み込まず、優しいエピソード/情景が増えた印象。是枝作品で時々感じる、人物の背景の“薄さ”が今回は特に気になった。ただその分、口当たりは良い。
俳優の交代はスムーズで4人とも最上の成果。
音が描く絵の物語
そもそも2024年のアニメ作品が素晴らしい一本だったために、是枝監督とは言え実写化する意味がどこまであるのかと思いました。しかし、実際に実写版を見ると、実写ならではの見どころが多くこの企画は大正解と言っていいでしょう。舞台となった土地の四季折々の風景の美しさは実写映画ならではの大きな魅力ととなっています。また、是枝監督がこだわったという音の部分も非常に効果的でした。絵(=漫画)を描くという一歩間違えると非常に地味になってしまう場面をペン先の音、紙の音を丁寧に拾ったことで動きを感じることが出来ました。音にはこだわって見ていただければ。





















