ジュディ・シル 贖罪のシンガーソングライター (2022):映画短評

2026年10月23日公開 91分

ジュディ・シル 贖罪のシンガーソングライター
(C) 2023 Onwards & Upwards LLC Exclusively licensed to TAMT Co., Ltd. In Japan
轟 夕起夫

このドキュメンタリー自体が複雑怪奇な彼女の作品のよう

轟 夕起夫 評価: ★★★★★ ★★★★★

初めてジュディ・シルの歌声を耳にしたのはいつだったか。「The Kiss」か「Jesus Was a Cross Maker」。一聴してその清冽さと、なぜか不穏に感じるヤバさの共鳴に心奪われた。後々、バックボーンを薄らと知って、分かった気になっていたのだが、それがかなり改められた次第。

ジュディ・シルは本人の素養、それから環境によって造られていたキャラクターもあって、1970年代前半の“陽だまりの時間”をポジとネガ、双方で体現していた。ただしバランスがえらく悪い。が、そこが蠱惑的でもある。そんな実像に迫ろうとした本作も歪(いびつ)で、でもこのドキュメンタリー自体が複雑怪奇な彼女の作品のよう。

この短評にはネタバレを含んでいます

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