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ディカプリオ、悲願のオスカー初受賞なるか?本命とされる五つの理由【第88回アカデミー賞】

ディカプリオ、悲願のオスカー初受賞なるか?本命とされる五つの理由
オスカー像、今年こそは君を連れて帰るよ - Jason Merritt / Getty Images

 いよいよ日本時間29日に迫った第88回アカデミー賞授賞式。最も注目されているのが、5度目の男優賞ノミネートとなったレオナルド・ディカプリオが悲願の初受賞を果たすのかという点だろう。マット・デイモン(『オデッセイ』)、エディ・レッドメイン(『リリーのすべて』)、マイケル・ファスベンダー(『スティーブ・ジョブズ』(2015))、ブライアン・クランストン(『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』)が名を連ねる主演男優部門だが、同業者も、批評家も、ファンも「ついにレオの年が来た!」とディカプリオを大本命と見なしている。

1. ほとんどセリフなし!うめき声のみで表現する大熱演

 ディカプリオが『レヴェナント:蘇えりし者』(監督は第87回アカデミー賞最多4冠『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のアレハンドロ・G・イニャリトゥ)で演じたのは、アメリカ開拓時代、厳しい冬の自然に加え先住民に命を狙われるという過酷な環境で、ガイド役としてハンターの一団と狩猟の旅に出たヒュー・グラス。彼は一人、見張りに出たところを熊に襲われ、見るも無残な瀕死の状態で仲間たちに発見される。動けず意識もほとんどないグラスを連れて山越えをすることは不可能で、彼を疎ましく思っていたフィッツジェラルド(トム・ハーディ)は、同行していた先住民の血を引くグラスの息子を殺害した上、グラス自身も穴に埋めて置き去りにしてしまう……。

 本作で描かれるのは、最愛の息子を殺したフィッツジェラルドへの復讐心のみを胸に穴から這い出て荒野を進むグラスの姿だ。ディカプリオは上映時間2時間37分のほとんどをセリフなしで、グラスの精神の旅でもあるこのサバイバルの道程をうめき声、表情、ボディーランゲージのみで見事なまでに表現している。自然光のみを使うことにこだわったロケは9か月に及び、凍てつく川に流され、木の根を食べ、死んだ馬の体内で眠り、格闘シーンでは本当に鼻を折るほどのめり込んだディカプリオ。彼のパフォーマンスが素晴らしいのはもちろんだが、演じたのが実在の人物であることに加え、体の自由が制限された中でのセリフに頼らない演技はまさにアカデミー賞好みといえる。

レオナルド・ディカプリオ
今年の英国アカデミー賞&ゴールデン・グローブ賞で主演男優賞を獲得 - Dave J Hogan / Steve Granitz / Getty Images

2. 前哨戦でも断トツの成績!

 ディカプリオはアカデミー賞の前哨戦とされるゴールデン・グローブ賞、全米映画俳優組合賞(SAG賞)、英国アカデミー賞、放送映画批評家協会賞、サテライト・アワードの全てで主演男優賞に輝いており、その強さは他の候補者を寄せ付けないほど圧倒的。中でも会員の多くがアカデミー賞の投票権を持つといわれているSAG賞を初受賞したことで、悲願のオスカー獲得を一層濃厚にした。

3. 受賞を待ちわびてきたファンの思いも今がピーク!

 Google検索で「does the academy(アカデミーは…?)」までタイプすると、「hate leo(レオが嫌い)」と出てきてしまうほど、ディカプリオに対するアカデミー賞の冷遇ぶりは広く知られたところ。『ギルバート・グレイプ』(1993)で助演男優賞、『アビエイター』(2004)、『ブラッド・ダイヤモンド』(2006)、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)で主演男優賞にノミネートされたがいまだ無冠。特に『ウルフ・オブ・ウォールストリート』でオスカーを逃した際には、スクリーンやステージを見上げる若干涙目の姿が多くの同情を誘い、「Poor Leo(かわいそうなレオ)」というワードがTwitterのトレンド入りを果すなど大きな話題となった。

 そうしてディカプリオと共に辛酸をなめ続けてきたファンの思いも、今までになく受賞が有力視されている今年、いよいよピークに! SNSでは「OscarforLeo(レオにオスカーを)」というハッシュタグが多用されてサポート体制は万全のほか、Facebookでは「もしレオナルド・ディカプリオがオスカーを受賞したら、~(各都市の広場の名前)で会いましょう」というディカプリオの初受賞を祝うためのファンイベントが告知されており、すでにマドリード、バルセロナ、ロンドン、ダブリンではそれぞれ数千から一万人が参加を表明している。

4. ほかの候補者も「レオが獲るべき」!親友ケイト・ブランシェットも確信

 さらに、“ディカプリオ推し”はライバルであるはずの候補者の中にも! 昨年『博士と彼女のセオリー』でアカデミー賞初ノミネートにして主演男優賞を獲得し、今年も『リリーのすべて』で主演男優賞候補となっているエディ・レッドメインは「(ディカプリオは今年)確実に受賞するし、するべきだ」とTelegraphにコメント。同じく同部門にノミネートされている『オデッセイ』のマット・デイモンも、英国アカデミー賞後のパーティーでオスカーについて聞かれると「レオのくそったれ。彼の才能とハンサムさ、くそったれ」とジョークにするなど、友人でもあるディカプリオの受賞は固いと思っているよう。

 『タイタニック』(1997)でディカプリオと共演し、親友でもあるケイト・ウィンスレットも「今年はレオの年になるんじゃないか、ととても強く思っているの。彼はわたしの一番の親友だから、その時その場に居ないなんて考えられないわ」とディカプリオの受賞を確信し、悲願の瞬間に立ち会い彼をサポートしたいとBBCに語っている。ちなみに、ケイトは『スティーブ・ジョブズ』の演技でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされており、『タイタニック』コンビのアベック受賞にも期待がかかるところ。

レオナルド・ディカプリオ
もう“美少年”とは呼ばせない! - (c) 2016 Twentieth Century Fox

5. 『タイタニック』後の苦悩を克服…機は熟した!

 ディカプリオは2002年、「僕の『タイタニック』後の経験はとても空虚なものだった」と同作の世界的な大ヒットであまりも強く“美少年”のイメージがついてしまったために、俳優として正当に評価されず苦しんだことをNYTimes.comに明かしている。イメージの固定は表現者としての死だと理解していたディカプリオは、ヒーローから悪役、ドラマからコメディーまで、そんなイメージをかなぐり捨てるためなら何だってやってきた。

 そしてマーティン・スコセッシ、クリント・イーストウッド、クリストファー・ノーラン、リドリー・スコット、スティーヴン・スピルバーグ、クエンティン・タランティーノをはじめとした名だたる監督たちとの仕事を勝ち取り、当代一流の俳優としての評価を自ら確立した。単なる“美少年”から完全なる変貌を遂げ、『レヴェナント:蘇えりし者』でイニャリトゥ監督を「彼の演技はわたしの監督人生で初めてみる素晴らしさだった」とうならせたディカプリオのオスカー初受賞の機は、確かに熟したといえるだろう。(編集部・市川遥)

「生中継! 第88回アカデミー賞授賞式」は2月29日午前9時よりWOWOWプライムで放送
映画『レヴェナント:蘇えりし者』は4月22日より全国公開


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