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農業兼業監督がコンペに!ロッテルダム映画祭オンライン開催決定

『やまぶき』でヒロインを務める祷キララ
『やまぶき』でヒロインを務める祷キララ - (C) 2022 FILM UNION MANIWA

 1月26日~2月6日(現地時間)にオランダで開催されるインディペンデント映画の祭典・第51回ロッテルダム国際映画祭のコンペティション部門のラインナップが、現地時間7日に発表された。メインのタイガー・コンペティションには、岡山県真庭市で農業を営みながら映画制作を行っている山崎樹一郎監督の日本・フランス合作映画『やまぶき』(今秋公開)が選出された。なお同映画祭は新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大を鑑み、今年はオンラインで規模を縮小して行われる。

 タイガー・コンペティションは長編3作目までの新人監督が対象で、新鋭たちの登竜門的な存在となっている。過去には橋口亮輔監督『渚のシンドバッド』(1995)、クリストファー・ノーラン監督『フォロウィング』(1998)、中国のロウ・イエ監督『ふたりの人魚』(2000)、さらに日本でも映画賞を総なめにしたヤン・イクチュン監督『息もできない』(2008)が最高賞のタイガー・アワードを受賞している。

バトルクライ
1980年代の架空の街を舞台にした長編CGアニメーション『バトルクライ』(C)2021battlecry

 山崎監督は初監督作『ひかりのおと』(2011)が本映画祭の新鋭監督作を集めたブライト・フューチャー部門で上映されており、タイガー・コンペティション入りは初めて。長編監督作3本目となる『やまぶき』も今まで通り、拠点とする真庭市を舞台に、日の当たりづらい場所で咲く野生の花「山吹」のように、地方でひっそりとたくましく生きる人たちの人生にスポットを当てた作品だ。

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 しかし今回はフランスの映画会社シュルヴィヴァンスとの国際共同制作で、出演者には韓国ソウル出身の俳優カン・ユンス、編集にはフランソワ・トリュフォー監督作などを手掛けていたヤン・ドゥデが参加と、今までと趣の異なるワールドワイドな展開となっている。

 コンペ入りに山崎監督は「切り開かれた山道の斜面で強かに順応し生きる山吹の花を見て、いつか映画にしようと決めていました。真庭に集まってくれた最高のキャストとスタッフ、多くの支援者の皆様と作った作品をあの素晴らしいロッテルダム映画祭のタイガー・コンペティションに選んでいただいたことをとてもうれしく思っています」と喜びのコメントを寄せている。

 ほか話題作を集めたハーバー部門に、三池崇史監督&生田斗真主演『土竜の唄 FINAL』と谷中屋監督が一人で制作した長編CGアニメーション『バトルクライ』が選ばれた。

 オランダはオミクロン株感染拡大のためのロックダウンが1月14日まで続いており、現在もプログラムを最終調整。フルラインナップは今月18日を予定しているという。(取材・文:中山治美)

ロッテルダム国際映画祭は現地時間1月26日~2月6日、オンラインで開催

※山崎樹一郎の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記

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