ADVERTISEMENT

カンヌで大注目!『ルノワール』12歳の新星・鈴木唯って?

第78回カンヌ国際映画祭

映画『ルノワール』より主人公フキ役に抜擢された鈴木唯
映画『ルノワール』より主人公フキ役に抜擢された鈴木唯 - (C)2025「RENOIR」製作委員会 / International Partners

 現在開催中の第78回カンヌ国際映画祭で最高賞「パルム・ドール」を競うコンペティション部門に選出された映画『ルノワール』(6月20日公開)で、主人公を演じる12歳の鈴木唯。本作ではオーディションを経て主演を射止めたというが、鈴木を抜てきした理由を早川千絵監督が語った。

【画像】カンヌで注目のシンデレラガール!鈴木唯

 高齢化社会が深刻化した近未来を舞台にした衝撃作『PLAN 75』で、長編初監督作にして第75回カンヌ国際映画祭カメラドール特別賞に輝いた早川監督。3年ぶりの新作となる本作は、1980年代後半の夏を舞台に、闘病中の父と、仕事に追われる母と暮らす11歳の少女フキを主人公にした物語。

ADVERTISEMENT

 フキを演じる鈴木は、昨年、俳優デビューしたばかりの超新星。鈴木は2013年生まれ、埼玉県出身。『ふれる』(2024)で映画初出演にして初主演を務め、主な出演作に『ここで吸っちゃダメ!』(2024※短編)、『3月11日』(2024)、『少年と犬』(2025)などがある。本作の撮影時は役柄同様11歳。早川監督は彼女との出会いについて「絶対に妥協せずにこの子だと思える子に巡り合うまで数百人と会って探すつもりだったのですが、最初にオーディションに来たのが鈴木唯ちゃんでした。しょっぱなでフキに出会ってしまったのです。唯ちゃんと出会えたことで、この映画を撮るべきだと確信しました。脚本も彼女に合わせてどんどん変わっていきました」と述懐。

 そして「唯ちゃんは動物のモノマネが得意ということで、実際に馬の鳴き真似をしてくれたのですが、彼女の自由で物怖じしない様子にすっかり心を奪われました。他にこんな人は会ったことがないと思えるほど魅力的な女の子でした。人見知りをせず、誰とでもすぐに打ち解けられる唯ちゃんのおかげで、終始明るく楽しい雰囲気の現場となりました」と鈴木の魅力に触れる。

 フキの父を演じたリリー・フランキーは、鈴木の“表情”に注目。不完全な大人たちに接し、揺れ動くフキの心情を豊かな表情や眼差しで表現する鈴木に対して「すごい素質があり、演技をすると思いました。思春期の時のいろいろな思いをくすぐる表情が映像に収められていること自体が貴重」だと語る。また、母親役の石田ひかりも「私たち大人ではできないお芝居をするので、日々うらやましく思いました」と鈴木のフレッシュな演技に魅せられた様子。

ADVERTISEMENT

 鈴木自身は演じた役柄について「私の演じたフキちゃんは、いろいろ考えるタイプじゃなくて、何も考えずに純粋に感じたことをやっちゃう子」と話している。

 本作は現地時間5月17日にカンヌでワールドプレミアを迎え、Collider、The Hollywood Reporter、Deadlineなど海外メディアが鈴木に注目。鈴木が主演女優賞に輝いた場合、かつて主演男優賞を獲得した『誰も知らない』(2004/是枝裕和監督)の柳楽優弥(当時14歳)より若く、最年少受賞、そして日本人初の主演女優賞となる。(石川友里恵)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
ADVERTISEMENT