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『ジュラシック・ワールド/復活の大地』楽曲で思わぬ苦労 ジョン・ウィリアムズの名テーマを使わなかった可能性も

画像は『ジュラシック・ワールド/復活の大地』より
画像は『ジュラシック・ワールド/復活の大地』より - (C) 2025 Universal Studios. All Rights Reserved.

 映画『ジュラシック・ワールド/復活の大地』(全国公開中)のギャレス・エドワーズ監督が来日時にインタビューに応じ、巨匠ジョン・ウィリアムズが手がけたおなじみのテーマソングにまつわる裏話を語った。(以下、映画の内容を一部含みます)

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 『スター・ウォーズ』『インディ・ジョーンズ』といった名作の映画音楽を生み出したウィリアムズが作曲したテーマソングは、今や『ジュラシック』シリーズには欠かせない楽曲だ。本作では『GODZILLA ゴジラ』(2014)でエドワーズ監督とタッグを組んだ作曲家アレクサンドル・デスプラが音楽を担当し、オリジナル版に敬意を込めて、「Journey to the Island」「Welcome to Jurassic Park」の一部を盛り込んでいる。

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 オリジナル版の楽曲は、主人公ゾーラ・ベネット(スカーレット・ヨハンソン)たちが恐竜の遺伝子サンプルを回収する任務へと赴くシーンや、グラント博士の教え子であるヘンリー・ルーミス博士が初めて恐竜に触れる印象的な場面で使用されている。おなじみのテーマソングは「絶対に使いたい」と思っていたエドワーズ監督だが、「1回だけ使うのか、2回、3回、4回なのか……どれくらいが適切で、どこからがやりすぎなのか、すごく悩みました」とそのタイミングに頭を悩ませていた。

 エドワーズ監督は、ウィリアムズによるテーマソングを“トークン”に例えて、「個人的に一番難しかったのは、『“トークン”に使用制限があったら、どこでそのトークンを使うのか』ということでした」と説明。当初はエンドクレジットでの使用を検討していたといい、「映画で最も大切なのは、ラストだと思っているからです。観客が映画館を出るときの感情、それが帰りの車の中で話す内容になる。だから最後は、感動的でノスタルジックなものにしたかったんです」と明かす。

 仮編集の段階では「本物の音楽ではないので『使いすぎだ』と言われるくらい、いろいろな場所に入れてみました」と複数のパターンを試したエドワーズ監督。本作の脚本を執筆したデヴィッド・コープや、シリーズの生みの親であるスティーヴン・スピルバーグの助言を受けながら、正しいタイミングを模索していった。「彼らの意見を聞いていくうちに『なるほど、それはいい』と納得することばかりで、すごく建設的な時間でした」とエドワーズ監督は振り返っている。

 ちなみに、当初はテーマソングを全く使わないバージョンも準備したそうで「友人や関係者を集めて試写をやってみたんです。すると、みんなが『何かが足りない』と感じていました。なので、(テーマソングを)戻すことにしたんです」とエドワーズは笑いながら告白。楽曲が正しいタイミングで流れた時こそ「本当に美しく響くんです」と語っていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

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