「エイリアン:アース」5種の最恐生命体、共通点は“既視感”「恐怖や嫌悪感を喚起する」

『エイリアン』初のドラマシリーズ「エイリアン:アース」のエグゼクティブ・プロデューサーを務めるデヴィッド・W・ザッカーが、撮影地であるタイでインタビューに応じ、本作で新たに登場する5種の地球外生命体について語った。(以下、第1話の内容を含みます)
ドラマの舞台は、映画『エイリアン』1作目の2年前にあたる2120年の地球。5種の地球外生命体を積んだウェイランド・ユタニ社の宇宙船が地球に墜落し、地球を統治する企業の一社・プロディジーが生み出したハイブリッド(=人間の意思を移植されたアンドロイド)が、船内で回収任務を遂行する。
第1話「ネバーランド」から、シリーズを象徴する地球外生命体・ゼノモーフが宇宙船のクルーを惨殺する場面が容赦なく描かれた。戦国時代のリアルな切腹描写を活写したドラマ「SHOGUN 将軍」と同じ米FXが手がけているとあって、ゼノモーフによる殺戮シーンでも血しぶきが容赦なく飛び散る。
「エイリアン:アース」における残虐描写について、デヴィッドは「特に規制面での懸念や意図的な挑戦はありませんでした」とコメント。ショーランナーのノア・ホーリーが探求したのは「恐怖や嫌悪感を喚起する方法」だといい、「それは必ずしも過度なグロ描写を必要としません。むしろ、それに執着することは避けています」と語る。
デヴィッド自身、ホラージャンルは苦手だといい、本作でも「編集段階で目をそらすことが多かったです」と笑う。「『エイリアン:アース』では音響設計やキャラクターへの感情移入によって、強烈な感覚を呼び起こすことができます。この世界では予期せぬ出来事が常に起こり、どこでも衝撃が訪れる。そこがこの作品のダイナミズムです」
本作に登場するのはゼノモーフだけではない。暗黒の宇宙で捕獲された5種類の最恐生命体も、人類に牙を剥く。予告編には、タコ型のエイリアンや植物のような見た目の生命体が登場するほか、第1話では、昆虫型の生命体が兵士の血を吸い取り、死に追いやった。
デヴィッドは「これらのクリーチャーの特徴は、その“既視感”です」と説明。「たとえば(第1話に登場した)あのダニのような生物。私自身、小さなダニに血を吸われるのも嫌ですが、それがあのサイズなら尚更です」と身近な生物に似ているからこそ、ただならぬ恐怖心を抱くと明かす。
さらに、「ノアの狙いは、チェストバスターの衝撃に匹敵することではなく、それぞれのクリーチャーに機能性を持たせ、寿命や生態が未知であることによって恐怖を生むことです」とデヴィッド。生命体の中には高い知能を持つものも含まれているそうで、「彼らが仲間同士なのか、敵対関係なのかも不明です。まさに初代のゼノモーフと同じく、“完全な未知”として描かれています」と明かしていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
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