中島裕翔、Hey! Say! JUMP卒業後初のドラマ主演 冤罪の救済に挑む弁護士役「シリウスの反証」26年1月放送

今年8月にHey! Say! JUMPを卒業した俳優・中島裕翔が、WOWOWで2026年1月に放送・配信されるオリジナルドラマ「連続ドラマW シリウスの反証」で主演を務めることが発表された。グループ卒業後初のドラマ主演となる中島は、一家惨殺事件の犯人とされた死刑囚を救うために奔走する弁護士を演じる。監督は、映画『Winny』で実際に起きた事件をリアルかつ繊細に描き上げた気鋭・松本優作が務める。
原作は社会派ミステリー作品を数多く手がける作家・大門剛明の同名小説。冤罪被害者の救済活動に取り組む有志の団体「チーム・ゼロ」に、「助けてくれ。俺はむじつだ」と書かれた手紙が届く。それは、一家4人殺害事件の犯人とされ、30年近く収容されている死刑囚からのものだった。事件を調べ直すため、郡上市の現場へ足を運ぶ若手弁護士・藤嶋は、次第に科学捜査の恐るべき罠に気づいていく。作品に登場する「チーム・ゼロ」は、実在する非営利団体「イノセンス・プロジェクト・ジャパン」(=弁護士や専門家によって構成され、刑事事件における冤罪を晴らすために人的・学術的な支援を無償で行う民間の活動)がモデルとなっている。
本作がWOWOWオリジナルドラマ初主演となる中島が演じるのは、弁護士・藤嶋翔太。「チーム・ゼロ」に所属し、25年前に岐阜県郡上八幡で起きた一家惨殺事件の犯人とされた死刑囚を救うため、難攻不落の再審請求に挑む。過去のトラウマと葛藤を抱えながらも、事件の真相を手繰り寄せ、司法の厚い壁を乗り越えようともがく難役だ。
主演の中島、松本監督、原作者の大門、チーフプロデューサーを務める井口正俊のコメントは以下の通り。(編集部・倉本拓弥)
中島裕翔(主演)
冤罪救済というどこか他人事のようで踏み込みづらいテーマにも思われますが、だからこそ目を向けるべきであり、救済活動や再審請求の難しさ、被害者の苦悩、バイアスによる偏った捜査など、リアルさを纏ったストーリーにとても考えさせられます。まさにWOWOWだからこそできる重厚で硬派な作品だと思います。WOWOWで初主演を務めさせていただきますのでとても緊張していますが……重いテーマを扱う作品だからこそ、撮影以外ではキャスト・スタッフの皆さんが明るくいてくださるのでとても助けられています!
私が演じる藤嶋も弁護士でありながら、自分に起きた過去の出来事によっていつの間にかバイアスが生じてしまい、事件の見方に偏りが出てしまうというアンビバレントで複雑な気持ちに揺らぐ人物です。そんな彼が不可能ともいえる再審請求に挑み、様々な壁に直面しながら事件の真相を追い求める姿を楽しみにしていただけたらと思います。
松本優作(監督)
本作は、思い込み(バイアス)によって生じる冤罪をテーマに描いたサスペンスドラマです。「十人の真犯人を逃すとも、一人の無辜を罰するなかれ」という法の格言がありますが、現実には無実の人が罪に問われる事例が後を絶ちません。特に再審制度においては、その厳しさが顕著です。極めて低い認容率の背景には、証拠開示の制度が整っていないこと、検察による不服申し立てによる審理の長期化、そして手続きそのものの不備など、複数の制度的な問題が存在しています。本作を通して、現行の司法制度が抱える課題、そして人間の“思い込み”がもたらす危険性について、少しでも考えるきっかけになれば幸いです。
大門剛明(原作)
「シリウスの反証」ドラマ化ありがとうございます。本作は科学が生み出す冤罪がテーマになっています。科学は非常に有益ですが万能ではありません。妄信が時に冤罪を生み出し、一度こうと決められたことを覆すのは困難です。理想と現実のギャップに苦しみながらも、仲間とともに冤罪救済に真っすぐ突き進む。そんな主人公を中島裕翔さんが演じてくださるというのはイメージにぴったりでとても楽しみです。舞台となる郡上の美しい街並みや徹夜踊りの熱気に包まれた映像も、きっと物語を盛り上げてくれるでしょう。取材で郡上の街を散策して、徹夜踊りにも参加しましたが、文章では表現し尽くせない迫力を映像で見られるのはわくわくします。いいドラマになると確信しています。
井口正俊(チーフプロデューサー)
本作は、「開かずの扉」と呼ばれる再審を勝ち取るため、執念を燃やす若き弁護士たちの物語です。現行司法制度の問題点や数々の困難にぶつかりながらも決して諦めず、死刑囚を冤罪から救うためにもがき、真実に辿り着く……。そんな主人公・藤嶋と原作で出会った時、最初に頭に浮かんだのが中島裕翔さんでした。純度の高いエネルギーに満ちた真っ直ぐな瞳が、覚悟を持って藤嶋というキャラクターに命を吹き込む。そんなスリリングな現場が現在進行中です。監督を務めるのは、誠実な視点と繊細な演出で映画界に新風を吹き込む気鋭・松本優作監督。冤罪という社会問題を扱いながらも高いエンターテイメント性を兼ね備えた社会派ミステリーの新章に、ぜひご期待ください。
「連続ドラマW シリウスの反証」(全5話)は2026年1月より放送・配信開始(第1話は無料放送)


