『トロン:アレス』人生初のライトサイクル「本当に体力勝負」新ヒロインが活用した意外なアイテム
映画『トロン』シリーズ最新作『トロン:アレス』(全国公開中)で新ヒロインのイヴ・キムを演じたグレタ・リーがリモートインタビューに応じ、人生で初めて乗ったおなじみのバイク「ライトサイクル」のチェイスシーンを振り返った。
『トロン』シリーズは、デジタル世界に送り込まれた天才技術者ケヴィン・フリンの冒険を描いた1作目『トロン』(1982)から始まり、その息子サムを主人公にした2作目『トロン:レガシー』(2010)と世界観を拡張してきた。3作目となる同作では、ついにデジタル世界が現実世界を侵食し、最強のAI戦士・アレス(ジャレッド・レトー)をはじめ、シリーズの代名詞でもあるライトサイクルやレコグナイザー(監視用飛行マシン)が現実世界にやってくる。
赤く発光するライトサイクルが一般車を抜き去りながら高速道路を疾走するチェイスシーンは、同作の見どころの一つだ。このシーンは、カナダ・バンクーバーの道路を夜間封鎖し、6週間かけて撮影されている。
AI戦士から追われる身となったイヴを演じたグレタは「本当に体力勝負でした」と撮影を回顧。「追われているときは、命がかかっているかのように走らなければいけません。一度だけではなく、20回ほど繰り返しました」と何テイクも繰り返し撮影を行ったという。

劇中では、人間であるイヴもライトサイクルに乗り、AI戦士と激しいチェイスを繰り広げる。「モーターサイクルのトレーニングを受けて、実際に乗りました」というグレタは、「安全のために(身体は)固定されていましたが、それでも実際に乗っている感覚を味わうことができました。初めて人間がライトサイクルに乗る感覚を、本物として映し出すことが重要だったので、劇中で私が叫んでいる声の一部は私の本物の悲鳴です(笑)」と裏話を明かした。
ライトサイクルに乗っている間は、前傾姿勢を保たなければならない。ペダルの位置も普通のバイクとは異なり、バランスを取るのは至難の業だ。上手なライトサイクルの乗り方をグレタに聞いてみると、彼女は「裏ワザを教えます」と撮影で役立ったという意外なアイテムを明かした。
「実は、専用の枕が必要なんです。撮影中は首を起こしてヘルメットを支えなければならないので、かなり負担が大きいです。だからカットの合間に、頭を支えるための特別なボルスタークッションを用意してもらいました。もちろん『アクション!』の声がかかったら外されてしまいますが(笑)。もしも体験する機会があったら、ぜひ枕を持参してください」
ライトサイクルは、ZeroBase渋谷で現在開催中のイベント「『トロン:アレス』イマーシブ・エクスペリエンス」(10月13日まで開催中)で実際に乗ることができる。グレタのように枕を使うことができないが、彼女の目線で映画のチェイスシーンを体験することが可能だ。(取材・文:編集部・倉本拓弥)


