『国宝』吉沢亮、中井貴一の言葉を引用 主演俳優賞の喜び噛み締める

俳優の吉沢亮が10日、都内で開催された「第80回毎日映画コンクール」の贈呈式に出席。映画『国宝』で主演俳優賞に輝いた吉沢は、数年前に別の映画祭で助演男優賞を受賞した際に聞いたという俳優・中井貴一の言葉を引用しつつ、「みなさんのおかげでこの場に立てている」と受賞の喜びを噛み締めた。
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吉田修一が歌舞伎の世界を舞台に書き上げた小説を映画化した『国宝』は、任侠(にんきょう)の家に生まれるも、数奇な運命によって歌舞伎界に飛び込んだ男・喜久雄(吉沢)が芸に身をささげ、歌舞伎役者としての才能を開花させていく姿を描く。喜久雄が引き取られた家の息子で、名門の跡取りとして歌舞伎役者になることを運命づけられた俊介(横浜流星)との切磋琢磨のライバル関係も見どころだった。
トロフィーを受け取った吉沢は、「非常に光栄です」と感慨深げな表情を見せる。『国宝』は監督賞(李相日)ほか、脚本賞、撮影賞、美術賞、音楽賞、録音賞など最多7冠を獲得。「『国宝』のスタッフの皆さんもそれぞれ受賞されていて、現場ぶりにお会いできて嬉しい」と笑顔を見せた。
吉沢は「改めてこんな素晴らしいスタッフとご一緒していたんだな、すごいスタッフに囲まれて仕事をしていたんだなと実感しました」と述べ、「数年前、別の映画祭で助演男優賞をいただいた時の主演男優賞は中井貴一さんでした。その時の中井さんのスピーチがすごく印象的で」と中井の過去のスピーチに言及。「中井さんは『助演男優賞は自分で獲りに行くものだけれど、主演男優賞は皆様からいただくもの』とおっしゃっていたんです。その言葉が今、僕の心の中を駆け巡っています」としみじみとコメント。
続けて「李監督が喜久雄に出会わせてくれた。たくさんのスタッフに支えていただいた。たくさんの人たちに『国宝』を愛していただいた。みなさんのおかげでこの場に立てている。本日は本当にありがとうございます」と周囲のスタッフたちへの感謝を最後まで口にしていた。
毎日映画コンクールは1946年(昭和21年)、日本の映画産業の振興に寄与し、国民に映画の楽しさを広く伝えることを目的に、毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社によって創設された映画賞。今年の対象作品は2025年1月1日から12月31日までに国内で14日間以上、有料で劇場公開された作品。アニメーションおよびドキュメンタリー部門は、同期間に完成もしくは上映された作品が対象となる。(取材・文:名鹿祥史)
第80回毎日映画コンクール受賞結果一覧
日本映画大賞:『敵』(吉田大八監督)
外国映画ベストワン賞:『ワン・バトル・アフター・アナザー』(ポール・トーマス・アンダーソン監督)
主演俳優賞:吉沢亮『国宝』
助演俳優賞:窪田正孝『宝島』
助演俳優賞:佐藤二朗『爆弾』
スポニチグランプリ新人賞:林裕太『愚か者の身分』
監督賞:李相日『国宝』
脚本賞:奥寺佐渡子『国宝』
撮影賞:ソフィアン・エル・ファニ『国宝』
美術賞:種田陽平、下山奈緒『国宝』
音楽賞:原摩利彦『国宝』
録音賞:白取貢『国宝』
大藤信郎賞:『普通の生活』(水尻自子監督)
ドキュメンタリー映画賞: 『よみがえる声』(朴壽南、朴麻衣監督)
TSUTAYA DISCAS 映画ファン賞・日本映画部門:『おいしくて泣くとき』
TSUTAYA DISCAS 映画ファン賞・外国映画部門:『F1(R)/エフワン』


