「豊臣兄弟!」休止明けはテーマ表す重要な回 「仲野太賀の芝居に鳥肌」制作統括が語る

仲野太賀主演による大河ドラマ「豊臣兄弟!」(NHK総合・毎週日曜午後8:00ほかで放送中)の第6回が、「衆院選開票速報 2026」による放送休止を経て15日に放送される。同エピソードのサブタイトルは「兄弟の絆」。制作統括の松川博敬チーフプロデューサーいわく「ドラマのテーマがそのままタイトルになる回」で、「「豊臣兄弟!」はこの第6回を見てもらうために生まれたと言っても過言ではない」と力を込める。
大河ドラマ第65作となる本作は、戦国乱世を舞台に、「秀長が長生きしていれば豊臣家の天下は安泰だった」と言わしめた天下一の補佐役・豊臣秀長(小一郎/仲野太賀)の目線で戦国時代を描くサクセスストーリー。脚本を担当するのはTBS日曜劇場「半沢直樹」「VIVANT」、連続テレビ小説「おちょやん」などの八津弘幸。
第6回は、前回のラストで美濃の要衝・鵜沼城の城主、大沢次郎左衛門(松尾諭)が小一郎の説得により信長(小栗旬)側に寝返る決心を固めるも、信長暗殺の企ての疑いがかけられてからの続き。その後、大沢は小一郎の機転によりその場での手打ちは免れるが、このままでは鵜沼城に残った藤吉郎(池松壮亮)の命が危ない。翌日までに大沢の無実を証明することになった小一郎は、調査に奔走しつつ、市(宮崎あおい※崎=たつさき)に信長への口添えを頼むが……。
1月4日にスタートして以来、NHK ONEでの4話分の視聴再生回数合計は405.9万回(各話放送から7日間の数値の合計)を記録。15日放送の第6回について、松川CPは「大変重要な回」と語る。「なんと言ってもサブタイトルが「兄弟の絆」というダイレクトなもの。「豊臣兄弟!」というドラマは、この第6回を見てもらうために生まれたと言っても過言ではないと思っております。また、第6回は史実に基づいてかなり大胆なアレンジをしておりまして、大沢を罠に陥れた犯人は誰かという謎解き要素もあり、ミステリー仕立てになっている。我々としても挑戦です。これまでも大変好評で、歴史好きの方にも“そうアレンジしたか”と喜んでいただいていると感じていますし、第6回ではさらに踏み込んだアレンジをしているところで、どういうリアクションが来るのかとドキドキしております」と放送を前にした心境を語る。
また、第6回を経て「物語が目指すところ」が見えてきたとも話す。
「クランクインから8か月経った今、いろいろと明瞭に見えてきたことがあります。この物語が目指すものは何なのかということですね。これまで“兄弟の絆”を仮にテーマとしていたのですが、第6回も含めて最近思うのは、「人を信じる力」の話なのではないかと。例えば、第4回の桶狭間の合戦のあと、小一郎は兄・秀吉が信長が勝つと信じていた、自分はそれが足りなかったという話をしますし、第6回では特に兄弟が互いを信じ合っているところがテーマだったりもします。おそらく戦国時代、過酷な時代においては、人を信じることでしか前に進めなかったんだなということを実感し始めていて。人を信じることでしか前に進めないけど、人を信じて裏切られて殺されることもある。人を信じられなくて落ちていく人もいる。今、脚本は「本能寺の変」のエピソードを作っているところですが、信長に足りなくて豊臣兄弟にあったものは何なのか、みたいなことを考え始めています」
第6回のポイントの一つが、主演・仲野太賀の演技。松川CPは「仲野太賀さんの真骨頂」「仲野太賀の芝居を見る回」と自信を見せる。
「終盤、小一郎が信長に首をはねられる覚悟である行動に出た時のお芝居が、現場で見ていても鳥肌が立ちましたし、彼自身もすごい覚悟を持っていました。初めにドライ(リハーサル)を行いその後テスト、本番へと進むのですが、本番に向けたアジャストが凄くて。ドライやテストと全然違うテンションなんですけど、でも制御され、コントロールされているところが素晴らしかったなと思います。第6回に関しては仲野太賀の芝居を見る回だと思っております。主演が仲野さんでこそできたんだなと実感した次第です」と収録を振り返る。
一方で、仲野に劣らぬ迫力を見せるのが小栗だという。第6回では信長と弟・信勝(中沢元紀)との哀しい過去が明かされる。
「第4回で信長の弟にまつわるトラウマをチラ見せしましたが、第6回では小一郎がその全貌をしっかり知ることになるという意味では、本作における信長の設定を提示するとも言えます。過去に弟を殺害してしまったトラウマを引きずる男の人間味あふれる生きざまを描くという。信長にとっても非常に大事な回で、小栗さんも仲野さんに負けない迫力。相乗効果でどんどん2人の芝居が上がっていく。演技合戦と言うにふさわしいのではないかなと思いました」
「僕らも手前みそながら面白いと思っておりまして、一人でも多くの方に観ていただきたい」と視聴者に呼び掛ける松川CP。小一郎は、風前の灯となった大沢次郎左衛門、そして兄・藤吉郎の危機にどう立ち向かうのか。小一郎が藤吉郎のとばっちりをくうのが、本作のお約束となっているが、果たして今回は?(編集部・石井百合子)


