「風、薫る」多部未華子、感銘受けた捨松の生き様 英語セリフは「毎回みっちり勉強」

連続テレビ小説「風、薫る」(NHK総合・月~土、午前8時~ほか ※土曜は1週間の振り返り)で、“鹿鳴館の華”と呼ばれた貴婦人・大山捨松を演じている多部未華子が、主人公に大きな影響を与えるキャラクターの役づくり、夫・大山巌役の高嶋政宏(※高ははしごだかが正式表記)との共演について舞台裏を明かした。
連続テレビ小説第114作となる「風、薫る」は、まだ女性の職業が確立されていなかった明治期に、考え方もやり方も違う二人のトレインドナース(正規に訓練された看護師)をモチーフに描いたバディドラマ。看護婦養成所を卒業した主人公の一ノ瀬りん(見上愛)&大家直美(上坂樹里)が、患者や医師たちとの向き合い方に悩み、ぶつかり、成長していく姿を描く。
多部は出演にあたり、捨松の人生が書かれた書物や資料を読んだといい「なんて演じ甲斐のある人物なんだと思いました」と笑顔を見せる。「実在の人物ということで、彼女を演じられる楽しさがあると思ったんです。捨松は主人公の二人に影響を与える役ですが、彼女の持っている信念のようなもの、やりたいことが明確にセリフの中にあるので、演じる上で難しいと思ったことはないんです」
リサーチで感じた捨松の凄さについても「あの時代に女性としてではなく、自分がどうしたいかを一番に考えられる捨松は、今の時代に照らし合わせてもかっこいい人物だなと思います」と述べ、「クレバーで、自分のやりたいことを叶えるために、何かを犠牲にしながらも、芯の部分はブレずに貫いている。捨松のことをメインで描くドラマではないですが、女性としての葛藤や家族の関わり方など、彼女の生き様を読んで、当時は異彩な方だったんだろうなと思いました。そういう生き方ができる捨松は、私にとっても憧れの存在です」と感銘を受けたという。
劇中では英語のセリフも披露している多部は、「英語は先生とオンラインや対面レッスンで毎回みっちり勉強しています」と英語学習にも日々励んでいる。「撮影現場で動きがつくと、英語の話し方も変わります。先生に(英語力のある)直美さんは素晴らしいと言われてプレッシャーをかけられながら、毎回レッスンをしています」と嬉しそうな表情を見せる。また、ドレスの着こなしについても「ボリュームもありますし、重ね着なので、着るのにすごく時間がかかります。帽子からグローブから全部身につけると気が引き締まり、テンションも上がります」と舞台裏を回顧した。
また「私自身があのドレスを着ることを一番楽しんでいると思います」とも述べ、「椅子に腰掛ける時は手前に腰かけたりするんです。ボリューム感のある衣装なので、毎回埋もれていないかとか、衣装さんと相談をしながら演じています」と紹介した。
夫役の高嶋については「真面目な方」と印象を語る。「私は高嶋さんについていく側。ダンスの先生に踊りのシーンについて『男性のリードについていってください』と言われていたので、(リードする側の)高嶋さんは大変だったのではと思いました」
高嶋は多部が撮影現場に入ると、いつもダンスの練習をしているという。「私がはいる前にすでにクルクル回っていらして、休憩の時も踊っているんです。高嶋さんは『僕についてきてください』って(笑)。チャーミングでとても面白い方です。高嶋さんの方が先に撮影が終わってしまったので、今はとても寂しいです」
夫役が高嶋だと聞いた時の印象については「いい意味で、とてもクセが強い演技をする方。初めてお会いした時もそのままの印象で、すごく愛すべきキャラクターなんだなって。レッスン中の真面目さ、一生懸命さとか、一つ一つのセリフをずっと練習している姿を見て、素敵だと思いました。18歳上の旦那さんという設定ですが、可愛らしさがあって、(その設定にも)しっくりきました」と話した。
また、高島が突然「僕は馬アレルギーです」と話してきたり、高嶋の持つ不思議な魅力にも惹かれたとのこと。「不思議度でいうと、私より絶対高嶋さんだと思います(笑)」と笑顔を見せていた。(取材・文:名鹿祥史)


