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A24史上ナンバー1記録を樹立した20歳 YouTube発都市伝説ホラー『Backrooms』ケイン・パーソンズ監督は何者?

日本でも公開予定の『Backrooms(原題)』
日本でも公開予定の『Backrooms(原題)』 - (C) 2026 Backrooms Rights LLC, PC Films, LLC. All Rights Reserved.

 5月29日に北米3,442館で封切られ、週末3日間で8,140万ドル(約130億円)を稼ぎ出し、初登場1位を記録したケイン・パーソンズ監督のSFホラー映画『Backrooms(原題)』(2026)。これはA24映画としては歴代ナンバー1のオープニング成績であり、オリジナルホラー映画のオープニング記録でも1位、さらにパーソンズは全米ボックスオフィスで1位を記録した最年少の監督となった。北米の興行収入は1億3,500万ドル(約216億円)を超え、北米におけるA24歴代1位の興行収入を記録。世界興収も2億1,200万ドル(約340億円)を超えており、『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』(2025)を抜きA24の新記録を樹立した。

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 記録づくめでA24を代表する新たな看板作品となった『Backrooms』は、同名の“クリーピーパスタ”(ネット上の都市伝説)からインスピレーションを得て、2022年1月にパーソンズがYouTuber名、ケーン・ピクセルズ(Kane Pixels)で製作しYouTubeにアップした全24話のSFホラーウェブシリーズ「Backrooms」がベースとなっている。同シリーズがバイラルとなり、2023年に当時17歳のパーソンズが監督、A24とショーン・レヴィ(「ストレンジャー・シングス 未知の世界」)の制作会社21ラップス・エンターテインメント、そしてジェームズ・ワン(『死霊館』)のアトミック・モンスターの共同製作で長編映画『Backrooms』の製作が決定した。

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注目の若き才能ケイン・パーソンズ監督

 その後、キウェテル・イジョフォー(『それでも夜は明ける』)、レナーテ・レインスヴェ(『センチメンタル・バリュー』)という2人のアカデミー賞ノミネート俳優と、マーク・デュプラス(「ザ・モーニングショー」)、フィン・ベネット(『ウォーフェア 戦地最前線』)といった主要キャストが発表され、2025年7月から8月にかけてカナダのバンクーバーで撮影が敢行された(『ロングレッグス』監督のオズグッド・パーキンスもプロデューサーに加わった)。製作費は1,000万ドル(約16億円)。

 映画は、セラピストのメアリーと、彼女の患者で家具店のオーナー、クラークがエンドレスに見える謎のリミナルスペース(境界的な空間)を発見、クラークがそのミステリアスな場所で突如姿を消してしまい、メアリーはなんとか彼を見つけようとするが……というストーリー。上映時間は110分だ。

 若くしてYouTuberから映画監督に転身し、いきなりデビュー作で大成功を収めたケイン・パーソンズとは一体何者なのか? パーソンズは、2005年6月18日にカリフォルニア州ペタルーマで生まれた。ペタルーマはサンフランシスコから北に車で約50分の場所にあり、ジョージ・ルーカス監督の『アメリカン・グラフィティ』(1973)の舞台になった街だ。父親はビデオゲーム・ディベロッパーで、母親はセラピストだが、2人は彼が7歳の時に離婚したという。パーソンズは子供の頃から「リトルビッグプラネット」などのゲームを通じてビジュアル・エフェクト(視覚効果)に興味を示し、その後8歳の時にはピアノを練習しているうちに音楽に傾倒するようになり、SoundCloudやYouTubeの音楽チャンネルで楽曲をリリース。楽器はキーボードとシンセサイザーをプレイする。

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 2015年4月にYouTubeチャンネルを開設し、2021年には「進撃の巨人」を脚色した6本の短編アニメを製作。2022年に「Backrooms」を発表する。現時点のチャンネル登録者数は329万人。パーソンズの動画の累計視聴回数は3億6,000万を超えている(その中でも「Backrooms」の第1話「ファウンドフッテージ」の視聴回数は8,300万超え※記事執筆時点)。

 ノバト高校で映画を学んでいたパーソンズは大学への進学を考え、願書を提出していた時期にA24から『Backrooms』の契約をもちかけられ、悩んだ末に最終的に進学ではなく映画監督になることを決断。『Backrooms』の大ヒットを受けて、パーソンズは続編の製作に意欲を見せており、Deadlineによると「一緒に脚本執筆をコラボレートしてくれる人を探している」という。『Backrooms』のTVドラマ版製作の構想もあるようだ。

 「映画はそんなにたくさん観てない」と語るパーソンズだが、ポッドキャスト番組「The Town with Matthew Belloni」によると、彼がいつか映画化したいと切望するアクションパズルゲーム「Portal」シリーズや、レミ・マリック主演のTVドラマ「MR. ROBOT/ミスター・ロボット」(パーソンズは8回観たという)、ピーター・ワトキンズ監督の衝撃的な疑似ドキュメンタリー映画『懲罰大陸★USA』(1971)、ロビン・ウィリアムス主演のサイコロジカルスリラー『ストーカー』(2002)、そして今敏監督のテレビアニメ「妄想代理人」(2004)に影響を受けたという『Backrooms』は、日本では早ければ年内に公開されるだろう。

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