横浜流星、20代最後の映画に想い「息苦しい時代を生きる方々の心に一筋の光を」

 俳優の横浜流星が17日、都内で行われた映画『汝、星のごとく』(10月9日公開)のブルーカーペットイベント&完成披露試写会に登壇した。前日16日に30歳になったばかりの横浜は「私事ですが、昨日三十歳を迎えました」「二十代最後に凪良(ゆう)先生が紡ぐ物語の世界の中で、(主人公の)櫂として生きられたことを幸せに思います」と、本作が二十代最後の作品となったことを改めて報告し、『流浪の月』(2022年公開)以来となった凪良原作の映画出演に感慨深げな表情を浮かべた。

【画像】ブルーカーペットイベント&完成披露の様子

 凪良ゆうの第20回本屋大賞受賞作を実写化した本作は、瀬戸内の島と東京を舞台にしたラブストーリー。親の問題に悩む井上暁海(広瀬すず)と、島に越してきた青埜櫂(横浜)が出会い、さまざまな壁にぶつかりながら愛を深めていく15年間を追う。この日は横浜のほか、ダブル主演を務める広瀬すず、共演の中村アン濱田岳尾野真千子木村佳乃石田ゆり子長谷川博己、本作のメガホンを取った藤井道人監督も登壇した。

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 漫画原作者としてプロを目指す櫂を演じた横浜は、約3年前に自ら志願し、「どうしてもやりたい役がある」と藤井監督に声をかけ、櫂役を勝ち取ったという。横浜は「(『流浪の月』以来)凪良先生の原作を読むたびに、毎回、心を救われていて、自分を見つめ直す機会になっていた。この作品も素晴らしい原作なので、必ず映画化されると思っていて、その中でやっぱり自分が櫂として生きなければ後悔すると思い、先生に手紙を送って、監督にお願いして(櫂役が)実現した」と振り返る。

 横浜はまた、「これは言おうか言わないかすごく迷っていたことで、何て言うんでしょう……他の作品と比較したりするのは恐れ多いことではあるんですけど」と前置きしつつ、打ち上げの場で東宝の映画関係者の前である決意を語ったことも打ち明ける。

 横浜は「東宝の方の前ですごく生意気な発言をしました。凪良先生の作品は本当に素晴らしく、魂を削りながら生き抜いた十五年というものは、表現としておかしいかもしれないですけど、令和の『セカチュー』を目指したいって素直に思えたんです」と述べ、「『世界の中心で、愛をさけぶ』のように、たくさんの方々に届く作品になって欲しい。たくさんの人の心に届いて欲しい。どれだけいい作品を作っても、見てもらわないと意味がない。見終わった後に心に残るもの物があったら、ぜひ、周りの方に広めて欲しい」と客席に呼びかける。

 また30歳となり、これまでのターニングポイントとなった出来事について「空手を始めたこともそう、この世界に入ったこともそう。その瞬間、瞬間に全てをかけた選択をしていると思います」と感慨深げに振り返り、「『流浪の月』で凪良先生に出会ったのもそう。その後『汝、星のごとく』を手に取って、そのまま一読者として楽しめばよかったものを、先生に手紙を書くっていうこともそう。人生は一度きり。いつも後悔のないように生きています」と話す。

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 横浜にとって本作は「今の時代に届くべき作品」だといい、「今の時代は、SNSによって人と人の繋がりは増えたけど、なぜか心の距離が離れている気がする、とても息苦しい時代。少し孤独を感じてしまったり、たくさんの情報だったり、世間の声に心を振り回されて、他人の目を気にしてしまったり……。自分の価値とは何なのか、どう生きればいいのか、大切なものを見失ってしまいそうになる時代ではあるけど、この作品の櫂は世間の正しさとか常識に流されずに強く生きている。それはすごく美しいこと。今、息苦しい時代を生きる方々の心に一筋の光を与える作品になれば」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)

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