朝ドラ「ブラッサム」が岩国編から東京編へ…主人公のチャーミングさが一気に爆発する

石橋静河が主演を務めるNHK連続テレビ小説「ブラッサム」は第5週に入り、舞台が岩国から東京へと移った。制作統括を務める村山峻平に、東京編で描きたかったことや、東京編が持つ意味について話を聞いた。
本作は、明治から昭和にかけて自由を求め、書くことを通じて自らと向き合い続けた作家・宇野千代をモデルとした連続テレビ小説第115作。岩国市に生まれた主人公・葉野珠(はの・たま)が、波瀾万丈な人生を歩みながら、小説家として大成していく姿を描く。
東京編は岩国編との対比も見どころの一つであるといい、「辰五郎とマキという、下宿の二人がいることによって、珠は岩国の時には味わえなかったもう一つの家族のような存在に出会います。岩国の独特な家族の中の珠と、この下宿の四人の家族の一人である珠には違いがあります。岩国を出ていくことになった珠ですが、その結果は良かったと思わせることができる。会う人は全員、癖が強く魅力的というのが東京編です」と話す。
第4週までは、独特な家庭環境で育った珠が、家族との暮らし、女学校での生活、代用教員としての日々を通して、珠の人間像の基礎が出来上がるまでが描かれていた。村山は「追われて東京に出てきて、今まで押さえ込まれていたものが勢いよく弾ける。そこに文学や小説家たちとの出会いがあり、いろいろなことが花火のように打ち上がるのが第5週です」と東京編の魅力を語る。
東京編について村山は「珠の新しい世界が一気に開けて、東京の持つエネルギーに巻き込まれていく姿を見せるのが一番の軸」と話す。岩国では社会を生きていく上でさまざまな目に見えない障壁があり、それが生むトラブルに珠が巻き込まれていくという展開だったが、東京編ではそれとは違った巻き込まれ方、岩国時代との違いがあるといい、「東京ではとても大変な世界に入ってしまって、否が応でも巻き込まれていくという感じになっています。でも、何も知らない珠だからこそ、そこに興味関心が生まれ、その興味があらゆる方向に爆発していく。彼女にとって非常に明るい東京編の幕開けだというふうに思っていただければ」と話す。
また村山は「珠が自分の基礎を作っていく中、やはり文学というものには、心踊らずにはいられない。その思いが一気に爆発します。とてもチャーミングな珠を見られるのが東京編の幕開け。そこに金子大地さんふんする保が登場します。かっこよくて優しいけど、ちょっと隙があって絶妙に抜けているところがうまく噛み合わさって、面白く物語が進んでいくのがとてもいいと思っています」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)



