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コンペ部門作品紹介

第65回カンヌ国際映画祭

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コンペティション部門 COMPETITION

ラブ(英題) / Love

パルムドール


制作国
フランス、オーストリア、ドイツ
監督
ミヒャエル・ハネケ
キャスト
イザベル・ユペールジャン=ルイ・トランティニャン
ストーリー
ジョルジュとアンヌは80歳代の元音楽教師の夫婦。娘も音楽家で、今は家族と外国で暮らしている。ある日、アンヌが脳卒中で倒れてしまう。そして半身不随となってしまった。老夫婦は厳しい試練を迎えることになる……。

ここに注目

2009年、前作『白いリボン』でパルムドールを受賞したミヒャエル・ハネケ監督。『ピアニスト』で審査員特別グランプリ、『隠された記憶』では監督賞などを受賞し、今回も賞争いをリードする。キャストは、『ヒロシマモナムール』のエマニュエル・リヴァと『男と女』のジャン=ルイ・トランティニャン、『ピアニスト』で本映画祭女優賞を受賞したイザベル・ユペールといったフランスの名優たち。老夫婦の愛をつづる物語とはいえ、ハネケ監督だけに一筋縄ではいかないはず。

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リアリティー(原題) / Reality

グランプリ

制作国
イタリア、フランス
監督
マッテオ・ガローネ
キャスト
クラウディア・ジェリーニパオラ・ミナッチョーニ
ストーリー
ひと昔前のナポリで、とある一家は鮮魚店を営んでいた。父親はテレビのリアリティー番組に夢中で、いつもその時間になると、決まってかじりつくようにしてテレビを見ていた。

ここに注目

イタリア・ナポリを舞台に暗躍する巨大犯罪組織に焦点を合わせた社会派ドラマ『ゴモラ』で、その名を世界に知らしめたマッテオ・ガローネ監督によるブラック・コメディー。『題名のない子守唄』のクラウディア・ジェリーニや、『あしたのパスタはアルデンテ』のパオラ・ミナッチョーニらイタリアで人気の女優たちが共演を果たす。第61回の本映画祭で、審査員特別グランプリを受賞している気鋭監督の最新作に注目が集まっている。

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ポスト・テネブラス・ルクス(原題) / Post Tenebras Lux

優秀監督賞

制作国
メキシコ、フランス、オランダ、ドイツ
監督
カルロス・レイガダス
キャスト
Nathalia Acevedo、Adolfo Jimenez Castro
ストーリー
メキシコの田舎町で暮らすフアン一家は日々の生活を楽しんでいたが、人生はままならないものだということもよくわかっていた。フアンはこの世の中というものは、無意識のうちに他者を排除することで成り立っているのではないかと考えていた。

ここに注目

メキシコ出身の鬼才カルロス・レイガダスが脚本と監督を担当し、ラテン語で「暗闇の後の一条の光」を意味するタイトルにちなんだストーリーが展開する人間ドラマ。メキシコ、イギリス、スペインやベルギーなど、監督がこれまで住んだことのあるそれぞれの国にちなんだ物語を紡ぎ出す。今回、3度目のノミネートで、すでに母国メキシコや中南米では実力が認められているベテラン監督だけに、どこまで賞レースに食い込んでいけるか?

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ザ・ハント(英題) / The Hunt

優秀男優賞


© Per Arnesen
制作国
デンマーク
監督
トマス・ヴィンターベア
キャスト
マッツ・ミケルセン、アレクサンドラ・ラパポート
ストーリー
40歳のルーカスは離婚後、新しい恋人と仕事に恵まれ、息子との関係回復を願っていた。しかし、ある事件によってルーカスの人生は道を外れる。ウソはウイルスのように広がり、小さな田舎町は気付くと集団ヒステリーに陥っていた。そんな中ルーカスは孤独な闘いを強いられる。

ここに注目

デンマークの映画人が独自のルールのもとで行う映画作りの運動「ドグマ95」の記念すべき第1作目『セレブレーション』で、第57回の本映画祭審査員賞に輝いたトマス・ヴィンターベア監督。2度目となるカンヌに、ハリウッドでも活躍するマッツ・ミケルセン主演のヒューマン・ドラマを携えての参加だ。デンマーク映画らしい地味ながら良質な作風は、カンヌの審査員たちの心を動かす可能性も高い。

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ビヨンド・ザ・ヒルズ(英題) / Beyond the Hills

優秀女優賞

制作国
ルーマニア、フランス、ベルギー
監督
クリスティアン・ムンジウ
キャスト
Cosmina Stratan、Cristina Flutur
ストーリー
同じ孤児院で姉妹のように育った、仲のいい二人の若き娘たち。その一人は今は国を出てドイツで暮らしていたが、もう一人は愛する親友との別れをかたくなに拒み、ルーマニアの修道院に救いの道を求めるのだった。

ここに注目

映画『4ヶ月、3週と2日』で、ルーマニア映画として初めて第60回同映画祭パルムドールの栄冠に輝くという快挙を成し遂げた、クリスティアン・ムンジウ監督によるヒューマン・ドラマ。ルーマニア人ライター、タチアナ・ニクレスク・ブラン原作のノンフィクションを基に、同じ孤児院出身の少女たちが、それぞれに歩むことになる新たな人生の選択を追い掛ける。前作が高得点をマークした新鋭監督の真の実力が、今回またカンヌで見極められることになる。

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ジ・エンジェルズ・シェア(英題) / The Angels' Share

審査員賞

制作国
イギリス、フランス、ベルギー、イタリア
監督
ケン・ローチ
キャスト
ポール・ブラニガン、ジョン・ヘンショウ
ストーリー
元詐欺師のロビーは刑務所に入る代わりに、社会奉仕活動に参加することになった。ロビーは生まれたばかりの息子のために、まともな暮らしを手に入れたいと思っていた。そんなある日、ウイスキー作りに出会うのだった。

ここに注目

本映画祭のコンペには、何と11度目の選出となるケン・ローチ監督。映画『麦の穂をゆらす風』ではパルムドールも受賞した社会派監督だが、本作は爽快(そうかい)な人生賛歌。タイトルの「エンジェルズ・シェア(天使の分け前)」とは、ウイスキーなどが熟成のプロセスで蒸発することを意味し、ウイスキーの虜(とりこ)になる主人公を描く本作にぴったりだ。また、本コンペでは唯一のイギリス人監督。全英の期待を背に、2度目のパルムドールを狙う。

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アフター・ザ・バトル(英題) / After The Battle


制作国
エジプト、フランス
監督
Yousry Nasrallah
キャスト
Nahed El Sebai、Bassem Samra
ストーリー
2011年2月2日。ムバラク政権の武装グループの一員、マフムードは激しい革命運動に抵抗するためにタハリール広場にいた。そんな中彼は、広告関係の仕事をしている裕福な女性リームと知り合う。二人の出会いはお互いの人生を変えることになり……。

ここに注目

2011年にアフリカ・中東の国々で起きた民主化運動「アラブの春」を背景に描く男女のドラマ。エジプトが誇る巨匠ユーセフ・シャヒーンのもと、助監督および共同脚本担当として研鑽(けんさん)を積んだYousry Nasrallahがメガホンを取る。Nasrallah監督は1999年のロカルノ国際映画祭コンペ部門で『El Medina』が3部門での受賞を果たし、その才能もすでに実証済み。映画祭では政治的なテーマが強いこともあり、ダークホースとなる予感。

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コスモポリス(原題) / Cosmopolis


制作国
フランス、カナダ
監督
デヴィッド・クローネンバーグ
キャスト
ロバート・パティンソンジェイ・バルシェル
ストーリー
格差が広がり、富裕層と貧困層に二極化したニューヨークのマンハッタン。豪華リムジンに乗る投資家のエリックは、父親が営む床屋に向かう車中でも相場チェックを怠らない。しかし、このとき彼は巨額の損失と暗殺の危機を背負っていた……。

ここに注目

第52回の本映画祭で審査委員長を務めた、映画『イースタン・プロミス』『裸のランチ』のデヴィッド・クローネンバーグ監督が、現代文学を代表する米作家ドン・デリーロの小説を実写化。映画『トワイライト』シリーズのロバート・パティンソンを主演に据え、28歳にして億万長者となった男が、24時間で人生の凋落(ちょうらく)を迎える姿を描くSFホラー。監督が最も得意とするジャンルだけに自信を持って送り込む作品であり、業界では今世紀必見作とうたわれている。

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イン・アナザー・カントリー(英題) / In Another Country

制作国
韓国
監督
ホン・サンス
キャスト
イザベル・ユペールユ・ジュンサン
ストーリー
風が吹きすさぶキャンプ場。あるテントでは韓国人ライフガードのジュンサンが、出会ったばかりの外国人旅行者アンナに弾き語りをしている。思いがけぬもてなしに喜ぶアンナ。また彼女に歌声を褒められたジュンサンもまんざらでもなさそうだが……。

ここに注目

脚本なし、テーマ未定というホン・サンス監督の撮影スタイルで、韓国の邊山半島にある海辺の町を舞台に、夏季休暇で同地を訪れた三人のアンナの姿を映すオムニバス映画。仏女優のイザベル・ユペールや、4度目のホン組となったユ・ジュンサン、ホン組常連で撮影時に臨月だった女優ムン・ソリも参加。監督のコンペ出品は『女は男の未来だ』『映画館の恋』と本作で3回目。3度目の正直で受賞を狙う!

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ラスト・アンド・ボーン(英題) / Rust And Bone


© Roger Arpajou / Why Not Productions.
制作国
フランス、ベルギー
監督
ジャック・オーディアール
キャスト
マリオン・コティヤールマティアス・スーナールツ
ストーリー
家も金も友人もないアリは5歳の息子を連れ、南仏にいる姉妹を頼ることにする。ある日、アリはシャチの調教師をしているステファニーと出会う。美しく、自信にあふれ、アリとは正反対のステファニー。しかし、ステファニーは事故で両脚を失ってしまう。

ここに注目

映画『預言者』で第62回の本映画祭審査員特別グランプリを獲得したジャック・オーディアール監督の新作は、オスカー女優マリオン・コティヤールを迎えた恋愛ドラマ。第84回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたベルギー映画『闇を生きる男』で主演を務めたマティアス・スーナールツがマリオンの相手役を務める。この二人の演技も賞に絡んできそうだ。

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ザ・テイスト・オブ・マネー(英題) / The Taste Of Money

制作国
韓国
監督
イム・サンス
キャスト
マウイ・テーラー、キム・ガンウ
ストーリー
チュ・ヨンジャは、財閥グループメンバーの妻であるペク・クモクの私設男性秘書として働いていた。すでに中年に差し掛かった彼女は若い男性の肉体を欲しており、チュ自身も金のためにプライドさえも捨て去ったはずだったが、ペクの娘の出現によって彼らの関係に変化が起きるのだった。

ここに注目

キム・ギヨン監督の傑作『下女』をリメイクした『ハウスメイド』で話題となった韓国の鬼才イム・サンスが監督を務めた人間ドラマ。金のためだとすべてを割り切って、半ばあきらめの境地で生きていた男の、ある女性と出会ったことによる心の変化をすくい取る。男女の機微を描かせたら彼の右に出る者はいないといわれる監督の新作に、審査員たちが下す評価が楽しみだ。

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ホーリー・モータース(英題) / Holy Motors

制作国
フランス、ドイツ
監督
レオス・カラックス
キャスト
ドニ・ラヴァンカイリー・ミノーグ
ストーリー
オスカーは、あるときは経営者、またあるときは殺し屋、そして物乞いと、彼は役を演じるようにその人物に成り切っている。彼は目的地に送り込まれ、一人で殺しを実行する。

ここに注目

長編映画としては『ポーラX』から13年ぶり、フランスの鬼才レオス・カラックスがカンヌでついに復活を遂げる。1983年の長編デビュー作『ボーイ・ミーツ・ガール』に始まる3部作で主人公アレックスを演じたドニ・ラヴァンも久々にカラックス作品に出演するほか、エヴァ・メンデスやカイリー・ミノーグといった意外なキャスティングも気になるところ。今コンペの最大の目玉となるのは間違いない。

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キリング・ゼム・ソフトリー(原題) / Killing Them Softly


Photo Credit:Melinda Sue Gordon
制作国
アメリカ
監督
アンドリュー・ドミニク
キャスト
ブラッド・ピットスクート・マクネイリー
ストーリー
ギャングが中心になって行われる、大金が絡んだ怪しげなポーカーゲーム。ジャッキー・コーガンは、強盗による略奪に関する調査を独自に行うプロの用心棒として雇われていた。

ここに注目

映画『ジェシー・ジェームズの暗殺』のアンドリュー・ドミニク監督とブラッド・ピットのコンビが、5年ぶりに復活を果たしたクライム・サスペンス。共演者もレイ・リオッタや、リチャード・ジェンキンスらベテラン俳優たちが顔をそろえる。『ジェシー・ジェームズの暗殺』ではベネチア映画祭の男優賞を受賞しているだけに、世界三大映画祭の一つでもある本映画祭での健闘にも期待が膨らむ。

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ロウレス(原題) / Lawless

制作国
アメリカ
監督
ジョン・ヒルコート
キャスト
トム・ハーディジェシカ・チャステイン
ストーリー
アルコールの製造、販売、輸送が全面的に禁止されていた時代のアメリカ・バージニア州では、ひそかに酒の密輸が行われていた。密輸業者たちはその分け前を狙う当局に目を付けられ、さんざん脅しをかけられていた。

ここに注目

映画『ザ・ロード』のジョン・ヒルコート監督がメガホンを取り、マット・ボンデュラント原作の「The Wettest County in the World」をベースに描く犯罪ドラマ。禁酒法時代のアメリカを舞台に、酒の密輸で生計を立てていた3兄弟の生きざまを映し出す。シャイア・ラブーフ、トム・ハーディ、ジェイソン・クラークが3兄弟を演じるほか、ガイ・ピアースやジェシカ・チャステイン、ミア・ワシコウスカら注目のスターが勢ぞろい。まだ無冠の新鋭監督の躍進に、大きな期待がかかっている。

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ライク・サムワン・イン・ラブ(英題) / Like Someone in Love

制作国
フランス、日本
監督
アッバス・キアロスタミ
キャスト
高梨臨加瀬亮
ストーリー
祖母思いの女子大生・アキコは、ある日、元大学教授の老紳士と出会い恋に落ちる。アキコは、年の差40歳という祖父と孫ほどにも年の離れた相手と恋愛する一方で、夜になると学費を稼ぐために男性をエスコートしていた……。

ここに注目

映画『トスカーナの贋作』など世界的に高い評価を受けているイランの巨匠アッバス・キアロスタミ監督が、積年の思いを実らせて日本を舞台に日本人キャストとスタッフで撮影した、老紳士と女子大生の愛と性を描くラブストーリー。「侍戦隊シンケンジャー」の高梨臨がヒロインに大抜てきされ、台本なしの撮影に臨み新境地を見せる。撮影は柳島克己、実力派俳優が脇を固めるだけに十分、最高賞を狙えるはずだ。

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ムーンライズ・キングダム(原題) / Moonrise Kingdom


© 2012 Moonrise, LLC. All Rights Reserved.
制作国
アメリカ
監督
ウェス・アンダーソン
キャスト
ブルース・ウィリスエドワード・ノートン
ストーリー
1965年、ニューイングランド州のニューペンザンス島。12歳の少女スージーと少年サムは恋の逃避行を試みた。少女の両親は保安官に捜索を願い、大人たちが必死になって若き恋人たちの行方を追う中、島に大型の嵐が迫りくる。

ここに注目

映画『ダージリン急行』に続く、ウェス・アンダーソン監督×ロマン・コッポラの共同脚本作。監督とは6度目のコラボレーションとなるビル・マーレイや常連キャストが勢ぞろい。舞台となる島の紹介動画が既にネット公開され、映像や選曲センスはアンダーソン・ワールドが全開。小さな恋人たちの冒険が、どのような結末を迎えるのか、予測不能な点が最大の魅力といえる。本作は、本映画祭のオープニング作品で開幕にふさわしい話題作だ。

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マッド(英題) / Mud

制作国
アメリカ
監督
ジェフ・ニコルズ
キャスト
マシュー・マコノヒーリース・ウィザースプーン
ストーリー
警察に追われる身であるマッドは、愛するジュニパーの元へどうしても戻りたかった。マッドは逃走中に14歳のエリスとネックボーンに偶然出会い、思いがけず友情が芽生える。三人はマッドを助けるために手を組み、ミシシッピ川の島を脱出しようとするが……。

ここに注目

映画『テイク・シェルター』で昨年の本映画祭批評家週間グランプリを受賞したジェフ・ニコルズ監督がコンペ部門に初参戦。マシュー・マコノヒーふんする逃亡者が少年と奇妙な友情を結ぶという物語だ。監督いわく、「マーク・トゥエインの短編小説をサム・ペキンパーが監督したら……」という作品のようなので、タフな冒険ものといったところか。ハリウッドの新鋭がカンヌで旋風を巻き起こすかも?

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オン・ザ・ロード(原題) / On the Road

制作国
フランス、ブラジル
監督
ウォルター・サレス
キャスト
クリステン・スチュワートエイミー・アダムス
ストーリー
ニューヨーク在住の作家サルは父親の死に直面。その後、カリスマ性に富むディーンと意気投合し、一緒にアメリカ大陸を旅することに。ニューヨークのダンスホールからメキシコの売春宿へ。サルは自由を満喫し自己を確立する。

ここに注目

米作家ジャック・ケルアックが自らの放浪体験を基に書き上げた、伝説の書「路上」(新訳版は「オン・ザ・ロード」に改題)を実写化。革命家チェ・ゲバラの南米旅行記を活写した映画『モーターサイクル・ダイアリーズ』のウォルター・サレス監督とスタッフが再結集し、手持ちカメラでゲリラ撮影を敢行しており、傑作ロードムービーの誕生に期待が持ててそうだ。

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パラダイス : ラブ(英題) / PARADISE : Love

制作国
ドイツ、フランス、オーストリア
監督
ウルリヒ・ザイドル
キャスト
Maria Hofstatter、Margarete Tiesel
ストーリー
ケニアのビーチは、ヨーロッパの女性たちが黒人の少年たちの買春目的で訪れることで知られている。思春期の娘を持つ50歳のテレサは、体だけの関係ではなく、愛を求めてウィーンからはるばるこの地にやって来たのだが、現実はそう甘くはなかった。

ここに注目

映画『ドッグ・デイズ』などで知られる、オーストリア出身のウルリヒ・ザイドル監督が手掛ける「パラダイス3部作」の記念すべき第1作。この3部作では1本の作品につき、3つのストーリーが並行して描かれるという。第60回の本映画祭では『インポート/エクスポート(原題) / Import/Export』でコンペに参戦するものの、惜しくもパルムドールを逃しているだけに、今年こそはぜひとも最高賞をゲットしたいところだ。

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ザ・ペーパーボーイ(原題) / The Paperboy

制作国
アメリカ
監督
リー・ダニエルズ
キャスト
ザック・エフロンジョン・キューザック
ストーリー
ウォード&ジャック・ジェイムズ兄弟は、保安官殺害を犯した死刑囚ヒラリーの調査に着手する。ジャーナリストのジャックは、魅惑的な女性シャーロットの誘いにはまり、やがて兄弟は深い闇にのみ込まれていく。

ここに注目

長編第2作のヒューマン・ドラマ『プレシャス』で高い評価を得たリー・ダニエルズ監督が、ペドロ・アルモドバル監督らが映画化を切望した題材に挑んだ。原作はピート・デクスターの小説で、保安官殺人事件の調査をするジャーナリストの体験を描くクライム・サスペンス。ニコール・キッドマンとザック・エフロンのラブシーンがあることでも注目されている。

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イン・ザ・フォグ(英題) / In The Fog

制作国
ドイツ、オランダ、ラトビア、ロシア
監督
セルゲイ・ロズニタ
キャスト
Vladimir Svirskiy、ウラジスラフ・アバシン
ストーリー
1942年当時、旧ソ連の西側国境近くにあった鉄道員たちが暮らす村はドイツ軍の占領下にあった。Sushenyaはちょっとした行き違いから、ドイツ軍に抵抗するために村にやって来た協力者としては認めてもらえず……。

ここに注目

ベラルーシ出身の作家ヴァシリー・ブイコフの原作をベースに、これまで数多くのドキュメンタリー映画を制作してきたセルゲイ・ロズニタ監督が描く歴史ドラマ。第2次世界大戦中、ドイツ軍に支配されていた旧ソ連国境近くの小さな村を舞台に、人間として究極の選択を迫られる純朴な男の苦悩を描き出す。今年のコンペ部門の中で唯一のロシア語作品として、どのような評価が本作に下されるのかが、勝負の大きな分かれ目となるだろう。

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ユー・アント・シーン・ナッシン・イエット!(英題) /
You Ain't Seen Nothin’Yet!

制作国
フランス、ドイツ
監督
アラン・レネ
キャスト
マチュー・アマルリックサビーヌ・アゼマ
ストーリー
アントワーヌの死後、彼の戯曲「ユリディス」でユリディスを演じた女優たちやオルフェを演じた俳優たちが彼の家に集まっていた。生前、アントワーヌは皆に「ユリディス」のリハーサルフィルムを観るようにと声明を残していた。ある劇団が上演許可を申請していたため、彼らの意見が必要だったのだが……。

ここに注目

映画『風にそよぐ草』では彼にしかなし得ない、恋愛の不思議を描いたアラン・レネ監督が、前作に続いて3年ぶりにカンヌに登場する。「ひばり」などで知られるフランスの劇作家、ジャン・アヌイの作品に想を得て、自由に脚色したという作品。監督のミューズ、サビーヌ・アゼマのほか、ミシェル・ピッコリなどが出演。6月で90歳になるレネ監督だが、いまだセンスは斬新。パルムドールも射程圏内だ。

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