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【徹底予習】『アベンジャーズ』次なる強敵とは…MCUフェーズ5を先取り

 『アベンジャーズ』シリーズなどを展開するマーベル・スタジオの作品群マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)は、2月17日全国公開の『アントマン&ワスプ:クアントマニア』でフェーズ5に突入。来たる『アベンジャーズ』次回作へのリンクも期待されるフェーズ5について、作品ラインナップと重要ポイントを先取り!(文・平沢薫)

フェーズ5で「マルチバース・サーガ」が加速

 MCUは、フェーズ1から3までを「インフィニティ・サーガ」、フェーズ4から6までを「マルチバース・サーガ」と総称している(サーガとは壮大な叙事詩や英雄物語のこと)。MCU作品はそれぞれ独立しているが、それが集まって一つの大きな物語になっているのだ。フェーズ5は、「マルチバース・サーガ」がクライマックスに向けて加速する重要なフェーズとなる。キーワードはもちろんマルチバース(多元宇宙)だ。

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フェーズ5の劇場公開映画

『アントマン・アンド・ザ・ワスプ:クワントゥマニア』(2月17日日米同時公開)
監督:ペイトン・リード、脚本:ジェフ・ラブネス
アントマンたちが量子世界へと迷い込み、謎の男カーンと出会う。新たに『名探偵ピカチュウ』などで知られるキャスリン・ニュートンが、主人公スコットの娘キャシーを演じる。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』(5月3日全国公開)
監督・脚本:ジェームズ・ガン
銀河のはみ出し者たちが活躍する『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズの完結編。ガーディアンズのメンバー・ロケットの過去を描くとも言われている。

『ザ・マーベルズ(原題) / The Marvels』(7月28日全米公開)
監督:ニア・ダコスタ、脚本:ミーガン・マクドネル
ドラマ「ミズ・マーベル」最終話のエンドクレジットから直結するストーリー。キャプテン・マーベル、モニカ・ランボー、ミズ・マーベルの3人が、居場所が次々に入れ替わる事態を解決すべくチームを結成する。

『キャプテン・アメリカ:ニュー・ワールド・オーダー(原題) / Captain America: New World Order』(2024年5月3日全米公開)
監督:ジュリアス・オナー、脚本:ダラン・ムッソンマルコム・スペルマン
主人公は、新キャプテン・アメリカに就任したサム・ウィルソン。ハリソン・フォードが、サディアス・“サンダーボルト”・ロス将軍役でMCU入りを果たす。

『サンダーボルツ(原題) / Thunderbolts』(2024年7月26日全米公開)
監督:ジェイク・シュライアー、脚本:エリック・ピアソン
MCUの最強ヴィランがチームを結成。現時点でウィンター・ソルジャー、エレーナ、U.S.エージェント、タスクマスター、レッド・ガーディアン、ゴースト、ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌの登場が発表されている。

『ブレイド(原題) / Blade』(2024年9月6日全米公開)
監督:ヤン・ドマンジュ、脚本:マイケル・スターバリー
人間とヴァンパイアの混血として生まれたヴァンパイア・ハンターを再び映像化。主演は、『ムーンライト』『グリーンブック』でオスカーを手にしたマハーシャラ・アリ

 ちなみに「マルチバース・サーガ」を締めくくるフェーズ6は、現状以下の3作品が発表されている。

『ファンタスティック・フォー(原題) / Fantastic Four(2024年11月8日全米公開)
監督:マット・シャックマン、脚本:ジェフ・カプランイアン・スプリンガー

『アベンジャーズ:ザ・カーン・ダイナスティ(原題) / Avengers: The Kang Dynasty』(2025年5月2日全米公開)
監督:デスティン・ダニエル・クレットン、脚本:ジェフ・ラブネス

『アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ(原題) / Avengers: Secret Wars』(2025年11月7日全米公開)
脚本:マイケル・ウォルドロン

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フェーズ5のドラマシリーズ

「シークレット・インベージョン」(春配信開始予定)
クリエイター:カイル・ブラッドストリート
ニック・フューリーとスクラル人のタロスが、スクラル人の地球侵略を阻止しようと奔走する。マリア・ヒル、エヴェレット・ロスも再登場。新たに「ゲーム・オブ・スローンズ」のエミリア・クラークがMCU入りを果たす。

「エコー(原題) / Echo」(夏配信予定、2023年末配信になる可能性も)
クリエイター:マリオン・デイア
ドラマ「ホークアイ」に登場したエコーことマヤ・ロペスが主人公。デアデビル、キングピンも再登場すると見られる。

「ロキ」シーズン2(夏配信予定)
クリエイター:マイケル・ウォルドロン
シーズン1に引き続き、ロキの相棒メビウス、女性版ロキことシルヴィも登場。新たに『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のキー・ホイ・クァンがTVA職員を演じる。

「アイアンハート(原題) / Ironheart」(秋配信予定)
クリエイター:チナカ・ホッジ
ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』で初登場した天才少女リリ・ウィリアムズが主人公。『イン・ザ・ハイツ』のアンソニー・ラモスが、悪役ザ・フッドを演じる。

「アガサ:カヴン・オブ・カオス(原題) / Agatha: Coven of Chaos」(冬配信予定)
クリエイター:ジャック・シェイファー
「ワンダヴィジョン」に登場した魔女アガサ・ハークネスを描くスピンオフドラマ。同作で正体は魔女ではないかと噂になったドッティも再登場する。

「デアデビル:ボーン・アゲイン(原題) / Daredevil: Born Again」(2024年春配信予定)
クリエイター:マット・コーマンクリス・オード
Netflix製作のドラマシリーズ「Marvel デアデビル」と同じキャストで継続。デアデビルは、ドラマ「シー・ハルク:ザ・アトーニー」で先行登場した。

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フェーズ5の最重要キャラ・征服者カーン

 フェーズ5を締めくくる『アベンジャーズ』続編2作のうち、1作目のタイトルは『アベンジャーズ :カーン・ダイナスティ(原題)』。このサブタイトルと同名のコミックは、凶悪なヴィラン・征服者カーンが世界を支配しようとするストーリーだ。さらに、原作のカーンは未来の最新技術によって時間を操り、タイムラインの異なる別世界で別の存在になる、マルチバースに関連しそうな能力を持っている。征服者カーンこそ、サノスに続くアベンジャーズのラスボス的存在なのではないかと言われている。

 『アントマン&ワスプ:クアントマニア』でカーンを演じるジョナサン・メジャースは、ドラマ「ロキ」シーズン1に時間軸を操る謎の人物在り続ける者として出演。この人物がカーン本人なのではと噂されたが、『アントマン』のペイトン・リード監督は、在り続ける者が別の時間軸に存在するカーンの変異体だと語っている。

新生アベンジャーズはどうなる?

 タイトルにアベンジャーズがつくのは、フェーズ6の新作2本だが、『キャプテン・アメリカ:ニュー・ワールド・オーダー(原題)』で、新たなキャプテン・アメリカが新生アベンジャーズを招集するという噂もある。それがどんなメンバーになるのかもフェーズ5の注目すべき点だろう。

 メンバーを勝手に予想すると、代替わりした新キャプテン・アメリカ、新ブラックパンサーはまず確実だろう。サーガのテーマから、マルチバースと縁の深いドクター・ストレンジ、量子世界に関わるアントマン、続編でマルチバースに関係しそうなキャプテン・マーベルも参加が濃厚。フェーズ4で初登場したシャン・チーも、ルーキー枠でメンバー入りする可能性がある。

 さらに『アベンジャーズ』続編では、エレーナが新ブラック・ウィドウとなったり、原作でカーンと因縁があるファンタスティック・フォーのメンバーも参加するかもしれない。最終決戦には初期メンバーであるハルクやソー、さらにはスパイダーマンも参加する?

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ヤング・アベンジャーズ始動の可能性

 以前から噂されているヤング・アベンジャーズがいよいよ結成されそうなほど、若きスーパーヒーローが増えてきている。『アントマン&ワスプ:クアントマニア』に登場するキャシーも、原作ではスーパーヒーロー、スティンガーとして活躍する。フェーズ4では、アメリカ・チャベス、ケイト・ビショップ、ミズ・マーベル、アイアンハートが登場。彼女たちが、ヤング・アベンジャーズとしてカーンとの戦いに参加する可能性もあるだろう。

 そんなフェーズ5は、第1作『アントマン&ワスプ:クアントマニア』から必見。何しろ、マーベル・スタジオの社長ケヴィン・ファイギが、昨年のサンディエゴ・コミコンで「この映画は(フェーズ6の最後から2番目の)『アベンジャーズ:カーン・ダイナスティ(原題)』に直結している」と宣言しているのだ。一体どんな壮大なドラマが動き出すのか、フェーズ5の開幕が今から待ち遠しい。

(c)Marvel Studios 2022
(c) 2022 Marvel

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