『スター・ウォーズ』エピソード4のキャストたちの現在は?

今も続く人気シリーズ『スター・ウォーズ』の原点となる、『スター・ウォーズ/新たなる希望』が、25日に日本テレビ系「金曜ロードショー」(よる9時~)で放送される。壮大なサーガの1作目に出演した主要キャストたちは、今、何をしているのか。また、彼らの旧三部作以降の『スター・ウォーズ』出演歴もあわせて紹介する。
主要キャスト3人は現在も大活躍中!
映画が公開された1977年は、今から48年前。残念ながら主要キャストの多くは他界してしまったが、ルーク役、ハン・ソロ役、そしてC-3PO役の3人は健在。今も映画、映像の世界で活躍中だ。
マーク・ハミル/ルーク・スカイウォーカー役

年齢:73歳
映画版『スター・ウォーズ』は、旧三部作(エピソード4~6)に加えて、その後を描いた新三部作(エピソード7~9)にも出演。第1作公開後の1978年にテレビ映画として放送された「スター・ウォーズ ホリデー・スペシャル」にも出演した。また、エピソード6の後を描くスピンオフドラマ2作、「マンダロリアン」シリーズにはルーク役とドロイドEV-909役で、「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」にもルーク役で出演。また、レゴ版ドラマやアニメ版にも声で参加している。
『スター・ウォーズ』以外でも活躍中で、最新映画は、マーベル映画のロキ役でお馴染みのトム・ヒドルストン主演のこの6月全米公開の映画『ザ・ライフ・オブ・チャック(原題)/The Life of Chuck』。また、以前からアニメやビデオゲームの声優としても活躍しており、最近ではアニメ映画『野生の島のロズ』でクマのソーンの声を担当した。
私生活では、おしどり夫婦として有名で、昨年12月18日の結婚記念日には、2人の結婚46周年のお祝いをSNSに投稿。妻のマリルーは一般女性で、ハミルは彼女が歯科医院で働いていた時に出会った。ハミルはこの出会いを踏まえて「彼女は僕の歯を掃除してくれて、その後はご存じのとおり」と投稿している。
彼は『スター・ウォーズ』第1作公開の翌年、1978年に結婚、3人の子供に恵まれたが、みな俳優業とは無縁。長男ネイサンはコミック作家やミュージシャン、次男グリフィンはビジュアル・アーティストや格闘技のインストラクター、長女チェルシーは父親のアシスタントとして活動している。2018年のハミルがウォーク・オブ・フェームに名前を刻んだイベントには、一家そろって出席して仲良しぶりを披露した。
ハリソン・フォード/ハン・ソロ役

年齢:82歳
旧三部作に加えて、その後を描いた『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』に出演、そしてクレジットはされていないが『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』にも姿を見せる。フォードはハミルと違って、映画以外の『スター・ウォーズ』にはあまり参加していないが、第1作公開後のテレビ映画「スター・ウォーズ ホリデー・スペシャル」には出演している。
最近はマーベル映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』でレッドハルクと化して大暴れしたばかり。そのほか、人気ドラマ「イエローストーン」のスピンオフでヘレン・ミレンと共演したドラマ「1923」シリーズや、制作が決定したドラマ「シュリンキング 悩めるセラピスト」シーズン3への出演を予定している。
私生活では、本年3月のアカデミー賞授賞式のプレゼンターを、帯状疱疹のために辞退して体調を心配されたが、今は元気な様子。4月には妻のキャリスタ・フロックハートと一緒に、ジーンズとシャツのラフな格好でNYの地下鉄に乗っている姿を、ゴシップサイトが掲載している。現在、キャリスタがオフ・ブロードウェイの舞台「カース・オブ・ザ・スターヴィング・クラス(原題)/Curse of the Starving Class」でクリスチャン・スレイターと共演中なので、夫婦一緒にNYで暮らしているようだ。
アンソニー・ダニエルズ/C -3PO役

年齢:79歳
実は映画版『スター・ウォーズ』の最多出演者は、C-3PO役のアンソニー。映画全9作に出演している。『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』のみC-3POの腹部の内部構造が見える形だったので、スーツで演じることはなかったが、これまで通りに声を演じた。第1作公開後のテレビ映画「スター・ウォーズ ホリデー・スペシャル」にも出演した。
また、スピンオフ映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』や、実写ドラマ「オビ=ワン・ケノービ」「アソーカ」、アニメシリーズの「クローン・ウォーズ」「スター・ウォーズ 反乱者たち」やビデオゲームなどにも、同じC-3PO役で出演または声の出演をしている。
ハリソン・フォードよりも3歳年下で、現在79歳の彼は、今も『スター・ウォーズ』には積極的に参加している。先日、4月18日から日本で開催された「SWセレブレーション ジャパン2025」にも来日。サイン会や撮影会のほか、19日にはウェブ配信の「Star Wars Celebration LIVE! 2025」に登場し、20日にはパネル「スター・ウォーズ」の伝説的な相棒たち」にドロイド K-2SO 役のアラン・テュディック、ジャージャー・ビンクス役のアーメッド・ベストらと一緒に出席して、作品の舞台裏を語った。
死去した人々は伝説になった
48年前の作品なので、主要キャストには、すでに亡くなった人々も少ない。死去した順に紹介すると以下のようになる。
アレック・ギネス/オビ=ワン・ケノービ役

死去:2000年8月5日
享年:86歳
2000年に肝臓がんにより死去。『スター・ウォーズ』シリーズには『スター・ウォーズ/新たなる希望』『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』のみの出演だが、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』と『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』には彼の音声が使われた。ウェブ動画の子供用ショートアニメ「ギャラクシー・オブ・アドベンチャー」でもオビ=ワンの声を演じている。
また、彼が演じたオビ=ワン・ケノービは『スター・ウォーズ』を象徴するキャラクターの1人となり、ユアン・マクレガーが引き継いで演じ、『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』の後を描くドラマ「オビ=ワン・ケノービ」も製作された。
ケニー・ベイカー/R2-D2役

死去:2016年8月13日
享年:81歳
2016年、肺疾患などの長年に渡る闘病生活を経て死去。旧三部作に加えて『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』にも出演、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』は彼のすでに撮影されていた映像を使用。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』にもコンサルタントとして参加した。
キャリー・フィッシャー/レイア・オーガナ役

死去:2016年12月27日
享年:60歳
2016年12月23日、ロンドンからロサンゼルスへ向かう飛行機で、着陸直前に心臓発作を起こし、ロサンゼルスの病院に搬送されたが、27日に死去。60歳という若さだった。その後の調査により死因は無呼吸睡眠と診断された。
旧三部作と、その続きを描いた新三部作に出演。映画以外では、第1作公開後のテレビ映画「スター・ウォーズ ホリデー・スペシャル」に出演した。
また、彼女が演じたレイアの子供時代は、ドラマ「オビ=ワン・ケノービ」でヴィヴィアン・ライラ・ブレアが演じた。キャリーの実娘でドラマ「アメリカン・ホラー・ストーリー」などの女優ビリー・ロードも、大きな役ではないが『スター・ウォーズ』に出演。新三部作で、反乱軍の一員、コニックス中尉役を演じている。ロードは、母キャリー・フィッシャーの死後、毎年、母親の誕生日10月21日に、SNSに母の誕生日を祝うメッセージを投稿。昨年も「母は、生きていれば今日で68歳。これからもできる限り、彼女の誕生日を祝ってきます。でも本当は祝うのではなくて、母にここにいてほしい」と投稿している。
ピーター・メイヒュー/チューバッカ役

死去:2019年4月30日
享年:74歳
2019年、米テキサスの自宅で家族に見守られて死去したことを、家族がSNSで発表。身長2メートル20センチの彼は、晩年は身体の故障に苦しみ、2013年には両ひざを人工関節にする手術をし、2015年1月には肺炎で入院したことも報じられた。
全身スーツで演じるチューバッカ役なので顔は見えないが、旧三部作、「スター・ウォーズ ホリデー・スペシャル」だけでなく、その前を描く『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』、旧三部作の後を描く『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』にも出演し、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』ではチューバッカのコンサルタントを務めている。
デヴィッド・プラウズ/ダース・ベイダー役

死去:2020年11月28日
享年:85歳
初代ダース・ベイダーの姿を演じたデヴィッドは、2020年に、短期間の闘病後に死去。2018年には前立腺がんの治療を受けていることが報じられていた。旧三部作に出演。また、ビデオゲーム「モノポリー・スター・ウォーズ(原題)/Monopoly Star Wars」(1997)でもダース・ベイダーを演じている。
ジェームズ・アール・ジョーンズ/ダース・ベイダー(声)役

死去:2024年9月9日
享年:93歳
昨年9月、ニューヨークの自宅で死去。死因は公表されていない。彼は『スター・ウォーズ』参加以前、1971年に映画『ボクサー』でアカデミー賞主演男優賞の候補になっており、その後も映画や舞台のさまざまな作品で活躍。『スター・ウォーズ』シリーズでは、ダース・ベイダーの声を演じ、旧三部作、「スター・ウォーズ・ホリティ・スペシャル」だけではなく、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)でも声を演じた。また、ドラマ「オビ=ワン・ケノービ」や、アニメシリーズ「スター・ウォーズ:反乱者たち」でもベイダーの声を務めている。
シリーズ第1作『スター・ウォーズ/新たなる希望』は、1997年にジョージ・ルーカス監督自身が特殊映像の手直しや、CGによる映像の追加などをした『スター・ウォーズ 特別篇』が製作されたが、このほど、最初の公開時のオリジナル版の特別上映が決定。BFI(英国映画協会)が、6月12日~15日にロンドンで開催するフィルム・オン・フィルムフェスティバルのオープニング作品として上映されることになった。『スター・ウォーズ』第1作は、こうして今後も愛され続けていくに違いない。(平沢薫)