21世紀に甦るスーパーマリオネーション

‘60年代にドラマ・レコードのみのオリジナル・ストーリーとして製作された3つのエピソードをもとに、アンダーソン夫妻によるスーパーマリオネーション技術を細部まで忠実に再現して制作された『サンダーバード』のアニバーサリー・エピソードを、日本独自に再構成した劇場公開版。これが「当時の失われたフィルムの発掘か?」と見紛わんばかりの完成度で、なおかつ森川智之や満島ひかりら吹替声優陣のレトロな芝居のおかげもあって、まさに’60年代を追体験するような作品に仕上がっている。しかも本作のファンである樋口真嗣監督が構成を担当しているだけあって、『謎の円盤UFO』オマージュなどのマニアックな仕掛けが楽しい。