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狂気が恐怖を呼ぶ現代の『タクシー・ドライバー』

2015年8月26日 相馬 学 ナイトクローラー ★★★★★ ★★★★★

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ナイトクローラー

 何より強烈なのは主人公の“目”。「映画史に残るイヤなヤツ」という売り文句にも納得がいくが、何かを信じ切っているこの主人公の“目”には同時にキャラの説得力も宿る。

 彼が信じるのは道徳ではなく、“成功”の哲学。地位や富を得ることを正しいと認識し、モラルはその信心に踏みにじられる。アメリカンドリームの暗部と、こんな人間が現実にいそうなリアリティ。それが伝わる点で、立派な恐怖映画だ。

 夜の街を車で流す主人公にはLAとNYの違いこそあれ、公開時に“狂気”“病み”と評された『タクシー・ドライバー』の主人公にも似た狂気が重なる。主演のジェイク・ギレンホールの“目”には、確実にそれが浮かび上がる。

相馬 学

相馬 学

略歴:アクションとスリラーが大好物のフリーライター。『DVD&ブルーレイでーた』『SCREEN』『Audition』『SPA!』等の雑誌や、ネット媒体、劇場パンフレット等でお仕事中。

近況:『ゴーストバスターズ アフターライフ』『ロックフィールド 伝説の音楽スタジオ』『アイス・ロード』『マリグナント 狂暴な悪夢』他の劇場パンフレットに寄稿。布袋寅泰への取材をはじめ、最近は映画絡みで音楽アーティストに話を訊くことが多くなりました。

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