レイプ被害者の心理に比重の置かれた異色リベンジ映画

2017年9月28日 なかざわひでゆき ヴェンジェンス ★★★★★ ★★★★★

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ヴェンジェンス

 集団レイプ被害に遭った若い母親とその幼い娘が、犯人側の悪徳弁護士やメディア報道によってさらに傷つけられ、同情した担当刑事ニコラス・ケイジが復讐に乗り出す。『狼よさらば』的なリベンジ物だ。
 原作はノーベル賞候補にも名前が挙がる女流作家ジョイス・キャロル・オーツ。なるほど、レイプ被害者のトラウマや苦悩に焦点を当てたドラマ性の高さはそれが理由か。そういう意味で、バリバリのB級アクションとは趣が異なる。
 ただ、悪役のステレオタイプな描写はドラマ部分のリアリズムを損なうし、なにより終盤の復讐劇は法の番人たる刑事としていかがなものか。むしろB級アクションとして開き直った方が良かったように思う。

なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴:日本大学芸術学部映画学科卒、同学部大学院卒。映画・海外ドラマのライターとして、TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で15年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。著書は「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)など。また、数多くの来日スターにインタビューしており、ハリウッドのスタジオや撮影現場へも毎年コンスタントに足を運んで取材をしている。特に海外ドラマの現地取材は本人も数え切れないほど(笑)。旧ソ連のモスクワ育ち。

近況:最近は今さらながらK-POPのボーイズバンドにドハマり中。一番の御贔屓はMCNDですが、NCTやTREASUREも大好き。もちろんBLACK PINKとかITZYとかEVERGLOWとかガールズにも夢中です。

サイト: http://eiga3mai.exblog.jp/

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