シネマトゥデイ

シネマトゥデイ

気鋭監督×名優ソン・ガンホによる「光州Cityの五月の空」

  • 朝鮮戦争をハードコアに捉えた傑作『高地戦』に続き、光州事件を取り上げたチャン・フン監督。今回は人情ドラマの柔らかみも押し出しているが、硬質の実録性とのバランスが良く、前作と甲乙つけ難い出来だ。展開はバディ物に近い。軍部による凄惨な民衆弾圧の実態が、外国人ジャーナリストと、シングルファーザーのタクシー運転手というリアルな生活者の目を通して描かれ、後者に扮するソン・ガンホの名演がやはり光る。

    戒厳令下の街は阿鼻叫喚の戦場となるが、逃走劇の中にハリウッドライクなケレン味を利かせたアクションの導入も面白い。政治スリラーの不気味な恐怖を高める夜の描写には、フリッツ・ラングを感じたりも。

⇒映画短評の見方

森 直人

森 直人

略歴: 映画評論家、ライター。1971年和歌山生まれ。著書に『シネマ・ガレージ~廃墟のなかの子供たち~』(フィルムアート社)、編著に『21世紀/シネマX』『シネ・アーティスト伝説』『日本発 映画ゼロ世代』(フィルムアート社)『ゼロ年代+の映画』(河出書房新社)ほか。「週刊文春」「朝日新聞」「キネマ旬報」「TV Bros.」「メンズノンノ」「週刊プレイボーイ」「Numero TOKYO WEB版」「映画秘宝」などでも定期的に執筆中。

近況: 6月19日(火)新宿ピカデリー シアター4のウディ・アレン特集上映にて、『ミッドナイト・イン・パリ』上映前トークイベント、20:00より菊地成孔さんの聞き手を務めます。BSスターチャンネルの無料放送番組「GO!シアター」、6月は『ワンダー 君は太陽』他についてコメントしています。執筆参加した『世界のカルト監督列伝』『鬱な映画』『漫画+映画!』『新世紀ミュージカル映画進化論』『究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10』(いずれも洋泉社)が発売中です。

サイト: http://morinao.blog.so-net.ne.jp/

» 森 直人 さんの映画短評をもっと読む

[PR]
おすすめ特集
映画アクセスランキング
  • Loading...
»もっとランキングを見る«
楽天市場
スポンサード リンク