韓英恵の魂の演技を見よ!

2018年4月14日 中山 治美 大和(カリフォルニア) ★★★★★ ★★★★★

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大和(カリフォルニア)

舞台は神奈川県大和市。
厚木基地の航空機音が響くこの町で、主人公サクラは常に不機嫌だ。
何者にもなれない苛立ちや退屈な日常への鬱憤を周囲当たり散らしながら、無駄に地元を徘徊する。
かといって、電車に乗って都心に出る勇気もない。
そんなやさぐれ女を、韓英恵が内に篭っていたエネルギーを暴発させるが如く全力で演じる。
ここまで己の感情をさらけ出しながら、カメラの前に立っている女優を邦画で見るのは久々だ。
そして映画はラップが生きがいのサクラが、自分の言葉を見つけるまでを描く。
地方都市に住む若者の葛藤+ラップの相性の良さよ。
『SR サイタマノラッパー』に続くヒップホップ映画の秀作の誕生である。

中山 治美

中山 治美

略歴:茨城県出身。スポーツ紙記者を経てフリーの映画ジャーナリストに。GISELe、日本映画navi、goo映画、スカイパーフェクトTV(ぴあ)、朝日新聞webサイトおしごとはくぶつかん情報館内で「おしごと映画」を執筆中。いつの間にやら映画祭を回るのがライフワークとなっている。お気に入りはオランダ・ロッテルダム国際映画祭とスペインのサンセバスチャン国際映画祭。

近況:本サイトで「映画で何ができるのか?」と「ぐるっと!世界の映画祭」を連載中。また、編集に携わった塚本晋也監督・著「『野火』全記録」(洋泉社)、DVDマガジン「石原裕次郎シアター」(朝日新聞社)が発売中デス。ライフワークの旅の記録をまとめたブログはこちら。https://tabisutekaisyu.amebaownd.com

サイト: https://www.oshihaku.jp/series/00007

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