墨絵インスパイアな映像と流麗なアクションが醸し出す美

2019年9月6日 山縣みどり SHADOW/影武者 ★★★★★ ★★★★★

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SHADOW/影武者

CGI満載の『グレートウォール』で自身に失望したであろうチャン・イーモウ監督が襟を正した作品だ。残酷な場面でさえ、ある種の美しさを感じさせる芸術性豊かな1本。墨絵にインスパイアされたモノクローム映像には陰陽モチーフや墨汁で書かれた書画が散りばめられ、重要なテーマである水はスクリーンを超えてきそうな勢い。様式美溢れるアクションも健在で、刀で作った傘を使った戦闘場面がとても印象的だ。影武者となった男の悲哀、そして彼と本物の妻との微妙な関係といったドラマ部分も重厚で見ごたえあり。一人二役を演じるために増減量を重ねたダン・チャオの肉体改造も見事で、その役者魂に感服した。

山縣みどり

山縣みどり

略歴:雑誌編集者からフリーに転身。インタビューや映画評を中心にファッション&ゴシップまで幅広く執筆。

近況:リオ五輪に向けて、イケメンなアスリートを探す仕事をオファーされてしまった。最近はモデル活動してるアスリートも多いのにびっくり。

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