原発事故を思い出すだけでいいのだろうか?

2020年3月8日 中山 治美 Fukushima 50(フクシマフィフティ) ★★★★★ ★★★★★

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Fukushima 50(フクシマフィフティ)

悔しいかな、HBOドラマ『チェルノブイリ』との格差を感じざるを得ない。その差は何か。原発事故を人類への教訓とすべく当時何が起こったのかを被爆の脅威も隠すことなく事実を検証したドラマに対し、本作は事故の対応に当たったのも一人の人間であるという人間ドラマの方にフォーカス。彼らの決死の行動に敬意はあれど、世界から見たら放射能汚染を拡大させた当事者であり、そもそも全く解決していない問題だ。ここからどう歩むべきか。ラストの一文でまとめて良いのか疑問だ。ただ新型コロナウイルスの対応を巡る政府の動きを見ながら、あの日から何も学んでいないことを思い知る良い機会となったことは間違いない。

中山 治美

中山 治美

略歴:茨城県出身。スポーツ紙記者を経てフリーの映画ジャーナリストに。GISELe、日本映画navi、goo映画、スカイパーフェクトTV(ぴあ)、朝日新聞webサイトおしごとはくぶつかん情報館内で「おしごと映画」を執筆中。いつの間にやら映画祭を回るのがライフワークとなっている。お気に入りはオランダ・ロッテルダム国際映画祭とスペインのサンセバスチャン国際映画祭。

近況:本サイトで「映画で何ができるのか?」と「ぐるっと!世界の映画祭」を連載中。また、編集に携わった塚本晋也監督・著「『野火』全記録」(洋泉社)、DVDマガジン「石原裕次郎シアター」(朝日新聞社)が発売中デス。ライフワークの旅の記録をまとめたブログはこちら。https://tabisutekaisyu.amebaownd.com

サイト: https://www.oshihaku.jp/series/00007

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