恐ろしくパンチの効いた移民&先住民・残酷物語

2020年3月19日 相馬 学 ナイチンゲール ★★★★★ ★★★★★

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ナイチンゲール

 『ババドッグ 暗闇の魔物』でホラーの形式を借りて女性の狂気に鋭く切り込んだJ・ケント監督が放つ一撃。豪州の移民史&侵略史に切り込んだ本作でも心理劇の重厚さに揺るぎはない。

 冷酷な軍人と、彼への復讐を誓ったヒロイン。前者が生命に対する感受性が欠如しているのに対し、後者はその感受性を捨てきれない。一方では、ヒロインと、そのガイドを務めるアボリジニ青年の対比がある。奪われた物の大きさの違いが、それぞれの怒りに変換される、そんな設定の妙に唸らされる。

 若い頃のレイチェル・ワイズを連想させるヒロイン、A・フランシオンの表情の演技も素晴らしく、バイオレンスを含めて絵的興奮も抜かりなし。大注目!

相馬 学

相馬 学

略歴:アクションとスリラーが大好物のフリーライター。『DVD&ブルーレイでーた』『SCREEN』『Audition』『SPA!』等の雑誌や、ネット媒体、劇場パンフレット等でお仕事中。

近況:『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』他の劇場パンフレットに寄稿。趣味でやっているクラブイベントDJの方も忙しくなってきました。

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