多様性のストライクゾーンぎりぎりを突く現代の寓話

2021年1月15日 相馬 学 恋する遊園地 ★★★★★ ★★★★★

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恋する遊園地

 遊園地のアトラクションに恋心を抱く、鉄や機械油に性的なものを感じる……という設定はJ.G.バラードの『クラッシュ』を連想させるが、こちらは変態チックではなくメルヘンに近い。

 闇夜を照らす遊具のカラフルなライトは美しく幻想的。最初は地味に見えたヒロインのファッションの変化も効果的。『燃ゆる女の肖像』も記憶に新しいN・メルランの官能的な熱演が映える。

 多様性の受容というテーマを含んでいる点では、おとぎ話というよりはむしろ寓話。多様性の際どい部分を狙っているので物語の好き・嫌いが分かれるだろうが、テーマにはブレがない。そういう意味で一見の価値がある。

相馬 学

相馬 学

略歴:アクションとスリラーが大好物のフリーライター。『DVD&ブルーレイでーた』『SCREEN』『Audition』『SPA!』等の雑誌や、ネット媒体、劇場パンフレット等でお仕事中。

近況:『ファナティック ハリウッドの狂愛者』他の劇場パンフレットでお仕事中。「映画の巨人たち リドリー・スコット」(辰巳出版刊)に寄稿。

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